この30分のクリスマス番組はテレビ史上に残る実に愛すべきアニメ番組のひとつで、1965年以来、毎年全国放送されているのを見ても、それは明らかだ。「A Charlie Brown Christmas」は、チャールズ・M・シュルツのコミック「ピーナッツ」を原作とした一連のテレビ番組の最初の、そして、最高の作品である。たよりない主役のチャーリー・ブラウンはクリスマス・シーズンに、現代的なけばけばしさや商業主義にまみれてしまったクリスマスの真の意味を模索して憂鬱になっている。学校のクリスマス・ショーの監督に任命されたチャーリーは、ライナスと一緒に勇気をふるって立派で大きくて輝くアルミニウム製のクリスマス・ツリーを買いに行くが、結局は貧弱な本物の木を持ち帰ってくる。「A Charlie Brown Christmas」では、「ピーナッツ」のキャラクターそれぞれの個性が際立っている。ルーシーは威張りんぼ、スヌーピーは過激、ライナスは優しく、そしてピッグ・ペンは、なんと言うか、不潔だ。大人の声優が子供の声を模するのではなく、本当の子供たちが魅力的な声を聞かせる。ヴィンス・ガラルディが作曲したジャズの挿入曲は、それ自体が傑作とされている。この番組の多くの側面がそうであるように、この音楽は意外であるが完璧な選択と言えるだろう。（Robert Horton）