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何が映画か―「七人の侍」と「まあだだよ」をめぐって

価格: ¥2,205
カテゴリ: 単行本(ソフトカバー)
ブランド: スタジオジブリ
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映画文化の伝承 ★★★★☆
黒澤明の映画の作り方を今や巨匠である宮崎駿が一ファンとなって聞き出してゆく。
さらに、黒沢明から時代劇を勧められ、2年後(黒澤明没後1年目)に公開されたのが
「もののけ姫」である。この対談のなかで話されたディテールが「もののけ姫」の
中の映像に随所に見受けられる。こうやって文化は伝承されるのかと大いに感心した。
誠に有り難い一冊でした。 ★★★★★
読みたいな、とは思っておりましたが、
以前から大変興味のある本でした。
日本の映画界を代表するお二人の対談は
僕らのようなファンにとってとても心温まるものがあり、
もしかすれば何事もそうなのでしょうが、
その道を知りたくば、若い専門家よりもまずお年を召された玄人に聞け、
というのはこの本を読んだ僕の率直な感想です。

中々、お仕事の話というのは聴けるものではないし、
ありのままの現場を語るといった親切な本が出版されていないようにも思えます。
理屈を捏ね回す若い世代には、
難しい専門知識で頭がいっぱいになりやすいもので、
もっといろんな視点で何かを取り組んで考える、
という角度で読んでいくと非常に重宝する一冊です。

嬉しいのは、あの黒澤監督と宮崎監督のお二人が若い世代に
身を持って対談されている、
とても微笑ましいではありませんか。
読み始めて、相当の気難しいがり屋
という印象が強かった黒澤監督ですが、とんでもない。
真剣に宮崎監督のお話を聞きながら、素直な自分を述べられている。
対談の間にある稀に出る緊張を強いる場面も、
これはお互いプロ同士の「演出家」だからだと思います。
また実写とアニメ、世代の違いも歴然とあることながら、
それでも、お二方とも共通するのは「キッチリした」性格であり、
読者の僕も、お二方の役割がきちっと読めて、
とても参考になるお話が聞けました。

僕にとっては、記念になるくらいとても良い一冊でした。
皆さんはいかがでしょうか。

黒澤映画が見たくなります! ★★★★★
つん読の山の一冊で、もっと早く読むべきだったと後悔。

宮崎駿さんと黒澤さんの対談なのですが、黒澤さんの映画にほとばしる愛情がとてもよく伝わってきます。
また、甲冑などの時代考証に詳しく、七人の侍の三船敏郎演じる菊千代の兜が国宝級であったことなど知られざる黒澤作品の秘話・苦労話、満載です。いい写真がたくさん載っていて、特に三船敏郎の精悍な写真は見ごたえあります。
いい監督、いい役者、いい映画屋がいた時代があったんだなとCGだらけの現在の映画界にうんざりしているマムはため息をつきます。
香川京子さんを誉めてる黒澤さんかわいいなあと思いますし、宮崎駿さんが黒澤さんをとても尊敬していらしゃるのが対談ににじみでていて以外でした。
久し振りに黒澤作品見よっかと本を閉じて思いました。

黒澤映画の撮り方がわかる一冊 ★★★☆☆
云わずと知れた世界の名監督、黒澤明と宮崎駿の対談本。この対談は御殿場の黒澤邸で行われたものであり、黒澤監督の映画作りの話がメインになっている。また本の終わりの方に、対談を終えた宮崎監督へのインタビューと「七人の侍」で助監督を務められた廣澤榮のエッセーが収録されている。

この本は黒澤監督と宮崎監督の対談ではあるが、実質黒澤監督への宮崎監督によるインタビューとでも云うようなもの。話題の最初こそ宮崎監督が色々話を持ち出すが、結局は黒澤監督の一人語りになってしまう。対談の設定者の意向なのか、黒澤監督が宮崎監督の話を少し無視し気味に喋るのは仕方がないことではあるが、もうちょっと宮崎監督のことも喋って欲しかった。しかし、そのお蔭で色々と黒澤映画の作り方とでもいうようなものを聞かせてもらうことが出来る。廣澤榮助監督の話を読んでもわかるように、黒澤監督の細部への徹底的なこだわりがあの圧倒的なリアリティーを生んでいたのだ。「神は詳細に宿る」とは正にこのこと。そして、少なくとも、この細部への徹底的なこだわりだけは宮崎監督にも通じると云えるだろう。わからない程の細部にまでこだわらないことにはちゃんとしたものは出来ない。これは映画でも音楽でも同じだ。このことを改めて実感させられる一冊である。

NHKによる黒澤明と宮崎駿という近代日本映画界の両巨頭の対談集 ★★★★☆
ほとんど黒澤監督の昔話ばっかりなんですが、最後の宮崎監督への単独インタビューは遠慮がちにもハッキリと自分の考えを述べていて面白いかったです。