「冬」といえば「Kanon」
★★★★★
恋愛アドベンチャーのストーリーに感動や泣き要素を加えた「泣きゲー」が
ゲームジャンルの1つとして広く認識されるきっかけになった作品として意義深い。
雪の降る街が舞台で、AIRの夏同様に季節感の強い作品である。
舞台となる街に7年ぶりにやってきた主人公と、5人のメインヒロイン、何人かのサブヒロインが主な登場人物。
主人公はなぜか7年前の記憶をなくしており、この謎はKanonのストーリーの鍵を握っている。
シナリオによってはあまり意識されずに進むこともあるが、とりあえず頭の片隅に置いておきたいところだ。
Kanonでは「奇跡」が1つのキーワードであると言える。
その奇跡の正体が何なのか、また、奇跡により何が起こるのか、そもそも奇跡は起こるのか。
これらはストーリーの進め方によって様々な結末に帰着するが、
主人公が7年前の記憶をなくしている謎と併せて注目してプレイしていきたい。
エンディングではきっと感動が待っていることだろうと思う。
音楽も雰囲気と世界観をうまく表現した優れたものが多いのでお勧めだ。
また、京都アニメーションによるアニメもよくまとまっている傑作なので、本作クリア後は1度視聴しておきたい。
AIRのアニメは12話しかなく、ダイジェスト的な構成にならざるを得なかったが、
Kanonは充実の24話なのできっと満足できることだろう。
この作品はボイスや年齢制限の有無でいくつかのバリーエーションがあるが、
これは年齢制限版で、ボイスなしである。
PCソフトでは廉価版の“Standard Edition”が出ているので、今はそちらを購入することになるだろう。
どのバージョンでも1番重要なのはストーリーで、
その根本的なところは同じなので、好み次第でどれを選んでも構わないと思う。