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スクラッチ・マイ・バック

価格: ¥2,500
カテゴリ: CD
ブランド: EMIミュージックジャパン
Amazon.co.jpで確認
私達は、彼に置いてけぼりを食わされることになるのだろうか? ★★★★★
久々に聴くピーター・ゲイブリエル氏のニューアルバム。
この人のファンをやって早くも30年。ここのところのオリジナルアルバム発表は10年近くのスパンになってきていて、つぶさに彼の音楽活動やその他の活動経歴を追ってでもいない限り、正直彼の音楽の方向性や制作意図を正確に語るのは難しい。忘れた頃に唐突にやってくる感がどうしても否めない。

このアルバムは色々なアーチストの過去に歌われてきた曲をカバーしていて、しかもギターとドラム無しで、それをピアノや室内楽、管弦楽が代替しているもの。今までのロックミュージシャンのアルバムではそれはとてもエキセントリックな事として注目を浴びるし、制作されたアルバム自体は地味にも否定的にも語られる様な話だが、さすがに今のピーター・ゲイブリエル氏となっては、私はちっとも驚かない。
かつてのプログレロックバンドのカリスマヴォーカル、ニューウェーブロックシーンにおいての前衛アーティスト、孤高の社会派活動家ミュージシャンであるといった世間から与えられた彼への肩書きはどこ吹く風。いつもマイペースで現在の視点でもって自分の納得のいく音楽を追究していく。また、アレンジからギターとドラムを排する事にやりがいを感じたとごく当たり前の様にセルフライナーノーツで語っている如き、その世間的な彼への見方や期待感から乖離した、ある意味ファンを置いてけぼりにした裏切りがいかにも彼らしい。また裏を返せば、それこそが前衛であるとも思う。

このアルバムは、長い間待ち望んで発表されたものが他人の楽曲のカバーであるという点が意表を突いたものだが、真摯に歌い込まれた歌を擁したこのアルバムは現在の彼の最良の音楽性が表れていると思うし、それを選択した彼の方針はとても素晴らしいことだと思う。ここでは楽曲提供のアーティストとのコミュニケーションはもとより、色々なアレンジャーや色々なパートを受け持つオーケストラメンバーとの素晴らしい協業が成果を上げている。
そういった意味でも、このアルバムに興味のある方には是非とも聴いて戴きたいものである。(アーチストが互いに楽曲を交換し合うという、このアルバム制作の基底に流れるプロジェクトは別の記事をご参照あれ)

ジェネシス時代から大好きだったあの詩を朗読するような、他では聴かれないような真実味のある彼のヴォーカルはここでも健在であり、また、色々な楽曲をアレンジし直して歌う彼の音楽的な洞察であったり、楽曲や歌詞への思い、表現意図を探ってみるのもこのアルバムを聴くうえでの愉しみとなろう。
12曲ある収録曲は、続けて聴くと一編の叙情詩のように何か繋がりがあるものの様に聞こえてくる。
収録曲の中では、娘さんから勧められた(※)というザ・マグネティック・フィールズの「The book of love」とルー・リード氏の「The power of the heart」が私が感銘を受けた曲。
またカナダのグループ、アーケイド・ファイァの「My body is a cage」、レジーナ・スペクター女史の「Apres moi」は原曲を聴いてみたくなるし、ランディ・ニューマン氏の「I think it's going to rain today」、ニール・ヤング氏の「Philadelphia」はとても印象深いもの。
(※ このことも素敵なことだと思う。下の娘さんであるメラニー・ゲイブリエルさんはバッキングヴォーカルで参加している)

ゲイブリエル氏によらず、かつて知っていたロックミュージシャン達も今では随分と歳を重ねた。
当然のこと彼らだけではなく、同じくそれをリアルタイムに聴いて来た私も歳を重ねたし嗜好も変わってきた。従来のロックというカテゴリー感覚、昔から見知っている与えられた言葉でもって彼の音楽を評するのは(私にとってみても)このアルバムにとってさすがに適さないと思った。これは、アルバム収録のポートレイト写真を眺めてみてもそれが感じられる。
私達は、彼に置いてけぼりを食わされることになるのだろうか?
ジェネシスで言えば、かつてのバンドの盟友(離れて久しいが)であったスティーブ・ハケット氏やトニー・バンクス氏の発表したクラシック音楽をステージとしたアルバムも私はここ数年来の愛聴盤として高く評価していて、本当に素晴らしいものだと思う。やはり凄い音楽性を持った人たちだったのだ。
ゲイブリエル氏も従来のロック感覚だけではもう語られない管弦楽や室内楽演奏をバックに敷いたこのようなアルバムを出したことは、私は必然のようなものを感じている。
早く手に入れればよかった。 ★★★★★
オリジナルは無し。タイコは無し。バックはオーケストラ。他の方が書かれてるレビューを読むと、ちっとも欲しくはありませんでした。しかし彼のアルバムですもの......気になるのは当たり前です。購入して大正解!やっぱしガブリエルの世界です。輸入盤の2枚目を聞いただけですけどさすがに唸るほど上手だし雰囲気はあるし、暫くはヘビロテじゃないでしょうか。
60歳目前の歌心。ドラムなし。心静かに受け止めたいです。 ★★★☆☆
何の情報もなく、先入観もなく、彼の新譜というだけで、迷わず購入しました。どきどきして回してみると、おや、これってデビット・ボウイの「Heroes」だ、全然アレンジが感じが違うけど、確かにそうだ。そして、いつドラムがドドーンと爆発するかなと聴いていると、ちょっとサビの部分で叫んだぐらいで割と静かに、ドラムなしでそのまま終わってしまいました。次の曲も同じような、クラシックをバックにした静かな歌。1回目は、4曲ぐらいで、がっかりして挫折してしまいました。予想していたものとまったく違うから。
それから、少し時間を置いて、運転中に車の中で頑張って最後まで聴いて、それを2回繰り返した後で、私の目には辛い、CDについている英語の解説文を何となく読んで、このアルバムは2008年に録音した、好きな歌を集めた全曲カヴァー集だと分かりました。歌い手として、歌を歌いたいと決意した作品集。
ガブリエルが歌うジェネシス、それからソロの1〜4枚ぐらいまでが好きでした。リズムとか、緻密なバンドの演奏とか。Plays Live の Biko には痺れた。それから、少しpopな So 以降も、リアルタイムで聴き続けていました。彼の作る音楽が好きだから。
アレンジは違っても、このアルバムの声や歌い方は、まぎれもない彼です。この時、58歳。私も今2010年には53歳。まだ、心から、愛聴盤の一枚になるとは断言できませんが、たぶん、これから何度も聴き続けると思います。霧の掛かった鏡面のような湖で流れるような音楽(私のかってな想像です)。私が58歳になって、どんな風に感じるのかな。楽しみな一枚です。ガブリエルさん、ありがとう。
私は死ぬまで(彼とどちらが先が分かりませんが)、彼の新譜は追い続けていこうと思います。
私より若い皆様、ガブリエル初心者の方でしたら、このアルバムを聴く前に、Shaking The Tree あたりから聴いていただければと思います。彼の曲が好きになったら、ぜひ、ソロの1枚目から順番にでも聴いて欲しいと思います。この Scrach my back は、その後でいいと思います。
ロック史上、私的には最高の音楽家の一人だと思っています(ちなみに、一番好きなのは、もちろんロバート・フリップのキングクリムゾン)。彼のこの思い、歌心を心静かに受け止めたいと思います。
絶対にスペシャル・エディションを手に入れるべし ★★★★★
2010年2月12日リリース。録音は2009年。ピーター・ガブリエル8枚目のスタジオ録音となる本作は、『カバー・アルバム』である、という特徴がある。そしてオリジナルのナンバーがどんな風でどう歌われているかも重々承知し尽くしているのだが、ぼくにはどれもがまるでピーター・ガブリエルの新しいオリジナルであるかのように聴こえてしまった。全ての曲が『Biko』の延長線上にあるような響きを持っている。

特に面白いだろうと予想したのはレディオ・ヘッドの『Street Spirit』だったが、なるほど今のガブリエルがレディオ・ヘッドを歌うとこうなるか、と唸ってしまった。むしろ気に入ったのはボーナス・トラックの入った方の『Scratch My Back Limited [Disc 2]』の方でこれなしではこの作品に対す評価は大分違ってしまうんじゃないか、と思えた。

ジャケット・デザインはぼくには赤血球がお互いの『背中を引っ掻き合っている』ように見える。相変わらず自らの信ずるところに揺るぎないものを感じるピーター・ガブリエルだ。
賛否両論あるのが頷ける作品集 ★★★★☆
ガブリエル特有の刺激性を求めるファンにはつまらないアルバムだろう。

ガブリエル特有の迫力を求めるファンにもつまらないアルバムだろう。

ガブリエル特有の内向性を求めるファンにはたまらないアルバムだろう。


今回のアルバムはファンが何をガブリエルに求めるかで0にも100にもなりうる作品集であるといえよう。