プレコグ(予知能力者)の助けを借りて犯罪を取り締まる犯罪予防局が設立され、あらゆる犯罪行為を未然に防ぐことができるようになった。その結果、現実の殺人はこの5年起こっていない。そんなある日、犯罪予防局長官アンダートンが、いつものようにプレコグの予知を分析したカードをチェックしていると、その中に自分が翌週までにある男を殺すというカードを見つける。これは自分を陥れる陰謀に違いない。カードに細工をするには、内部に共犯者が必要だが、それは果たして誰なのか。新しく赴任してきたウィットワー、局の高官でもある妻のリサ、部下のペイジ、それとも…。警察に追われながらも真相に迫っていくアンダートンの前に、突然謎の男が現れる。
トム・クルーズ主演、スピルバーグ監督による映画化原作の表題作ほか、シュワルツェネッガー主演の映画『トータル・リコール』の原作「追憶売ります」など全7篇を収録。
著者であるフィリップ・K・ディックは、アシモフ、クラーク、ハインラインなどと並び称されるSF界の鬼才。彼の原作による映画『ブレードランナー』(原作名『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』)が彼の死の直後に公開されてから、今でも熱狂的なファンが多い。人気の秘密は読者を知らず知らずのうちに物語の中に引きずり込んでしまう、彼独特のストーリー展開の妙にあるといえるだろう。(石井和人)
わたしのマイノリティ・リポート(少数報告)
★★★★★
カルト的映画、ブレードランナーで一躍有名になったフィリップ・k・デックの短編作品集。珠玉の短編作品が詰まっています。凝り固まった現実社会からトリップされたい方にお薦めのSF郡です。
映画にもなった、マイノリティリポートはSFなのだが、計算された推理小説を読んだような、読後感があり,ベリグーです。短編集の表紙にもされており当然ながら読者の多くは良評価の多数報告があると思います。
私のお薦めは、世界球が出てくる「世界をわが手に」なんですが、これはマイノリティ・リポートでしょうか?デックの世界には未来への遥かな夢と悪魔が同居している。いい意味でも悪い意味でも。
幸運にも原作を先に読むことができました。
★★★★☆
海外SFを読んだこのとない私が、数年前この本を友人の家で見つけました。
「こんな大衆作品読むんだ?」
て聞くと
「やっぱりお前は何も知らんな、そういうのは映画が出ると表紙換えて出しなおしてるんだよ、100円で買ってきたんだよ」
「じゃ、表題の原作だけ読んでみる」
と次の日の朝、起きない友人を置いといて近所の公園で表題短編だけ読みました。
「普通に面白いじゃん」
数年後マイノリティ・リポート 特別編 [DVD]を鑑賞、ななななんだ、これは?原作のひねりは帳消しか?
で僕は今でも幸運だったと思っています。
原作批判は最低の行為
★★★★★
映画を観てから、この本を読んだ人が多いせいか評価が低いですね。
でもこの本はお勧めです。マイナス評価を付ける理由が無い。
マイノリティ・リポート以外の作品も面白いし、ディックファンなら読んで損なし。
マイノリティリポートなど
★★☆☆☆
映画化された作品が多い。表題作は未来予測とそれにからんだサスペンス調の物語。
そのほかの作品も設定はいい。だが、魅力自体はあまりないように思える。
よくまとまったお買い得短編集
★★★★★
はっきりいって、お買い得です。
正直、さすがに内容にバラつきはあります。
でも、どれもが及第点で、多くが大変優秀で。
映画化された短編3作を含む7編が収録されています。
ディックのひねりを利かせた部分で、知的に遊ぶのもよし
その裏でとてもヒューマンなディックの真髄を味わうもよし。
大変なお勧め本。