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ヤマダ電機の品格――No.1企業の激安哲学――

価格: ¥1,575
カテゴリ: 単行本(ソフトカバー)
ブランド: 講談社
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松下電器との関係,対比にかかわる記述が興味深い ★★★★☆
全般的にヤマダ電機に批判的な内容になっている.「安売りだけ」,「売り方に特徴なし」,「未来は不安」みたいな流れで,ついには「松下電器との対比,リーディングカンパニーとしての器の欠落」,正直ここまでさげすむ必要はないように思うが,そういう印象をヤマダ電機は持たれているということ.見方を変えると,そこまでやらなければならない家電量販店の生き残りが難しいということ.ただ,本書の内容だけでヤマダ電機を判断することには少し危険かもしれない.筆者の記述にもあるように,取材にはかなり苦しんだうえでの内容であるからだ.ヤマダ電機は取材を拒んだようである.とはいえ,斬新な記述も多い.家電量販店とメーカーの関係,対立なのか蜜月なのか,家電量販店間での熾烈なシェア争い,読み物としての内容は非常に面白く,お勧めできる.

特に興味深いのが,何度も登場し,対比されている松下電器と松下幸之助の存在.お題の「品格」は松下電器との対比から,リーディングカンパニーとしての品格をヤマダ電機が備えているかを議論したいのである.ヤマダ電機は「公器の器」たりうるか? それは歴史が決めることなのかもしれない.
批判中傷しかなく残念 ★★★☆☆
ヤマダ電機に対し批判的な内容しかなく読み終わったあともあまり良い気分にはなれませんでした。もう少し、ヤマダ電機の功績も称えた上で批判内容を記載した方がバランスが取れた内容になったと思うのですが・・・。また、このような一方的な批判中傷的な内容の本は、読者を勘違いさせる部分を多く含んでいますので、マスコミ等の報道を全て信じてしまう方には、あまりおすすめできません。
ヤマダ電機の将来はいかに? ★★★★☆
家電量販店という業界の中でダントツのトップを誇るヤマダ電機。
「安さ」を武器に、売上高の最前線をひた走るが、その未来はどうなるのでしょうか?

元来、家電メーカーなどでおなじみの筆者が、ヤマダ電機の創業から現在に至るまでの歴史を振り返りながら、将来を鋭く暗示しています。

ライバル店の競合エリアにあえて出店し、相手が大手であろうが、中小であろうが関係なしに、あらゆる手段を使って勝とうとする、「共存」の姿勢が全く見えない経営方針には、かなりの驚きを覚えました。

特に、「あそこのお店は正規ルートでないバッタ商品を販売しているので、購入しても保証は一切受けられませんよ」などと、根も葉もないデマをお客様に言ってまでつぶそうとしたというエピソードにはある種のショックを受けました。

僕はつい最近まで、ヤマダ電機にほど近い競合店である、某大手家電量販店でアルバイトをしていましたが、お客様の中には「ヤマダ電機って何か嫌な感じがするからヤマダじゃなくてこっちで買うんですよ」っていう方も少なくありませんでした。

消費者のあいだにも、徐々にヤマダ電機に対する「?」が浸透しつつあるのかもしれません。
王者ヤマダの未来はいかに?
巨大化した家電量販店ヤマダ電機 ★★★★★
立石さんの企業ものは、読みやすく面白いですね。この本も一気に読めます。
この本では、ネガティブな側面に焦点があたっているのが少し気になります。ま、ヤマダの場合、非難されて当然の面もありますが、ヤマダがここまでマンモス企業に成り上がれた秘訣、とかヤマダ電機の巨大化の過程を丹念に追うとかすれば違った意味でおもしろかったと思う。
ヤマダ電機の現況に迫る ★★★☆☆
 月刊『現代』07年9月及び10月号に掲載した記事を大幅増補加筆した上で
ヤマダ電機商法の現状をまとめた一冊。

 後書に筆者自身も記していますが、取材対象先の口が予想以上に固かった
模様で(当事者のヤマダ電機は取材拒否とのこと)、ヤマダ電機商法の
肝心要の役割を担う山田昇社長については過去のインタビュー記事(経済誌や
専門紙等。筆者によるインタビューは一切無い)から拾って、それを*1)現実と
付け合わせる手法になっています。

*1)コジマやケーズデンキとの安売り合戦、広島や大阪進出、そして宮崎県
延岡市&日向市で行った零細電気店との容赦の無い乱売合戦等。

 ヤマダの売りは「安売りしかない」という指摘はこの企業の核心をついて
います。一消費者として店舗に赴いてもそれを感じます(本のレビュー
なので仔細は省きます)。

 それ故に常に背伸びした経営方針を取らないといけない(売上高至上主義
とも言える攻めの経営)、同業を徹底的につぶそうと安売りを仕掛ける
(日替わりで目玉商品を投入し「ヤマダは安い」というイメージを植え付ける
戦略)、しかし本当にライバルをつぶして地域一番店になったことが無い
(広島ではデオデオに、大阪と福岡ではヨドバシに挑むも未だその座を
掴めず)・・・

 外堀から(当事者は取材拒否なので)攻める取材を行ってそのような点を
明らかにしていることは評価出来るのですが、当事者に迫れなかったことも
あり(これは本書がヤマダの急所・陰部にターゲットを定めていることも
影響しているだろう)、どうしてそういう選択をしたのか?そういう思考に
至ったのかという点がいまいち弱いのです。
(筆者の本文中に於ける推測はおそらく正しいと思われます。が、その推測を
裏付ける部分が良くできたノンフィクションものよりは弱いのです)

 ・・・と少し批判的なレビューにはなってしまいましたが、創業35年で
売上高約1.5兆円という専門系小売店最大の勢力を誇るグループとなった
企業の生い立ちから現況、そしてその企業の問題点を明らかにした点は
興味深いものがあります。
そして一気に読ませる筆力なのも事実。一読の価値有ります。