不倫の子を身ごもった作家の柳美里(江角マキコ)は、かつての恋人でもあった劇作家の東由多可(豊川悦司)を訪ねる。しかし、そのとき彼は既にがんに侵されていた…。
失われていく命と生まれてくる命のカウントダウンをつづった柳美里の自伝的小説を『はつ恋』など俊英若手監督・篠原哲雄が端正に描いたヒューマンドラマの傑作。エキセントリックかつドラマティックな内容にのめりこむことなく、むしろ冷徹に捉えることで、血のつながりをこえた人間同士のきずなと慈愛をかもし出していく演出手法が素晴らしい。主演ふたりの熱演も特筆もの。特に豊川は、病で身も心もやせ細りながら、最後の生をまっとうしようとするさまを繊細に演じきっており、彼のキャリアの中でもベストといえるほどのものだ。(的田也寸志)
壮絶だった…
★★★★★
篠原哲雄監督の作品は幾つか観てきたが、この作品は特に力を入れていると感じた。「命」というテーマ見事に描ききった作品である。
生まれ行く命、死んで行く命。この対比が非常に鮮明に描かれていた。豊川悦司演じる東由多可の徐々に衰退していく様は見ていて苦しかったが、柳美里(江角マキコ)の息子の為、生きようともがく姿には胸を打たれた。
江角マキコと豊川悦司の演技が本当に素晴らしい!特に豊川悦司は癌に侵された東の姿を見事に演じきっている。予備知識なしでこの作品を観た為、これが実話であると知った時の衝撃的は言い表せない。様々な愛の形を見た気がした。
この作品は
★★★★☆
単なる感動モノだと思ってみてはいけません。柳美里という一人の女性のサクセスストーリーとしてみてください。そうすることで素直に命の壮絶さについて考えさせられ、素直に泣ける作品だと思います。ノンフィクションですからね。そして江角さんと豊川さんの演技がイイ!(・∀・)
事実であることで、反論不能
★☆☆☆☆
映画自体は、美しい映像も見られ、それなりに楽しめます。
それと豊川悦司の壮絶な演技。それだけで☆をひとつ。
余計なことかも知れないけど、この映画を見て、世の中の、不倫して避妊もしないで妊娠した人が、みんながみんな、子供を生んでしまったらどうなるんでしょうね?それで、昔の恋人に泣きついて、その恋人が死んでくれたら「美談」ですか?
見る価値なし。
泣けるだけじゃない、考える感動作!
★★★★★
この映画はヒロインと不倫相手にできた子供の誕生と、ガンの発病で余命宣告をされたヒロインの元恋人との対比表現と次第に赤ん坊にひかれていき生きることに無意味さを覚えていた東由多可(豊川悦司)は徐々に生きることへの執着を見せます。特に神社にお参りに来て赤ん坊を抱き、父親と戯れる幼子を見ながら東が人知れず泣いている様は本当に生きる意欲や単純な悲しみが伝わってきます。このあとも東と柳美里(江角マキコ)の闘病生活は続きやがてそれにも終わりが来ます・・・。この映画は命の大切さや、他にも伝わるものが大きい作品です。
命
★★★★★
今まで見てきた映画の中で、一番「生きること」について考えさせられた作品でした。今、健康に生きていられる事がどれほど大切で、幸せな事なのか痛いほど感じました。 豊川さんはまさに「迫真の演技」で、色々と考えさせられる良い映画です。