Sopranos: Complete Fourth Season [DVD] [Import]
価格: ¥2,794
カーメラがトニーに言う――「何もかも終わるのね」。おっしゃる通りだ、ミセス・ソプラノ。しかし、『ザ・ソプラノズ』においては、ほかの連中よりも早く“終わり”を迎える者もいる。この第4シーズンは、暴力が後退して笑いが目立ちすぎることや、ビジネス上のファミリーよりも家庭内のファミリーが重視されていることが一部のファンの間で大きな議論を呼んだ。しかし、批評家ジェイムズ・エイジーがマルクス兄弟を評したときの言葉を借りるなら、「彼らの一番つまらないギャグは、私が思いつくことのできる大方のギャグよりもずっと見る価値がある」。『ザ・ソプラノズ』は、あらゆる点でテレビ界の金字塔であり続けるのだ。第4シーズンはエミー賞13部門にノミネートされ、トニーとカーメラを演じたジェイムズ・ガンドルフィーニとイーディ・ファルコがそれぞれ主演男優賞、主演女優賞に輝いた。この2人の対立は、今シーズン最大のドラマを巻き起こす。さらに、変人ラルフ役のジョー・パントリアーノも助演男優賞を獲得している。シーズン最終話「評決(Whitecaps)」は待望のエピソードで、カーメラがついに“ダメ男”のトニーを追い出す。また、「芝居(Whoever Did This)」はシーズン中――そして、おそらくシリーズ中――もっともショッキングなエピソードだ。 その他の目ぼしい展開としては、クリス(エミー賞にノミネートされたマイケル・インペリオリ)がヘロイン中毒になったり、アンクル・ジュニア(ドミニク・キアーズ)に試練が訪れたり、トニーの運転手フリオとカーメラが危険な情事に発展しかねない関係になったり、ジョニー・サックの妻に関する下品なジョークが危険な結果を招きかねない騒動になったり。クリスの恋人アドリアーナが、自分の新しいボーイフレンドはFBIの私服捜査官だと知ってガク然とする「拘束(No Show)」や、ジャニスがラルフとの関係を清算しようとする「決意(Christopher)」は強く印象に残る。“カジモド / ノストラダムス”の名ジョークで笑わせてくれるシーズン第1話「接触(For All Debts Public and Private)」は、HBO開局以来の高視聴率を記録した。16か月に及ぶ休止期間を経て、第4シーズンへの期待が高まっていたのは当然と言うべきだが、そんなことはどこ吹く風。これらのエピソードは、今までのシーズンと切り離して見てこそ楽しめる仕上がりとなっている。ここに収められているのは、前例のないテレビ・シリーズの最重要チャプターなのだ。(Donald Liebenson, Amazon.com)