ジョン・ウェインはヴェトナムの少年に「君たちのために戦っているんだよ」と説く。その言葉は、今の視点で見据えるまでもなく、空しい。ただし、作品全体が騎兵隊映画のように一見威勢がいいようでいて、その実仲間が次々と虐殺されていくさまなど、どこか重苦しい印象も残るのは、やはりヴェトナム戦争が大義名分のない戦争だったことを、作り手たちが認めずとも、実は肌で感じていたからかもしれない。(的田也寸志)