中堅歌手からの更なる成長にむけてのチャレンジ曲
★★★★☆
この曲は、人気演歌歌手が中堅からの更なる成長にむけての、まさにチャレンジ曲です。歌手水森かおりは、95年に「おしろい花」でデビュー、2002年カラオケファンの心を掴んだ「東尋坊」が飛躍の助走曲とすれば、翌年2003年の「鳥取砂丘」で紅白歌合戦に初出場し、世間のひとに中堅演歌歌手として認知されるようになった方です。
毎年春に新曲を発表し、それが毎年続けてヒットを飛ばし4年連続してその年のヒット曲を「紅白」で歌っている演歌歌手ってほかにいない存在にまでなっています。なんでも「紅白」は、歌う唄は自分で決めるのではなく、NHKが決めるとのことです。
そんな中堅歌手が、「東尋坊」に代表されるマイナー調の正統派演歌から、一転して明るいメジャー調の歌に挑戦しているのは、ややもすると従来の路線のファンの離反をも招きかねない「新しい挑戦」であり、将来の更なる成長を目指して自分のいままでの「殻」をやぶる、彼女自身の「価値観」の拡大(バリュー・ストレッチング)ではないか、と思います。
全国各地で開催される数多くのコンサートは、「みもりん」(ニックネーム)ファンで一杯であり、その満員の会場に詰めかける多くのシニアカラオケ愛好ファンに語りかけている彼女の歌間の、頭から突き抜けるような明るい肉声は、「東尋坊」や「鳥取砂丘」から受ける演歌歌手の印象とはかなり違い、デビュー13年目、ラジオ音楽番組「MORINIG WIND〜音楽の森」の明るく軽快なパーソナリティー経験に裏打ちされた「天性の明るさ」であり、そんな彼女が「中堅演歌歌手」から、「押しも押されないメジャー歌手」への挑戦の第一歩になる曲になるのではないか、と思います。そんな1曲です。