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京“KYO”のお言葉 (文春文庫)

価格: ¥700
カテゴリ: 文庫
ブランド: 文藝春秋
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懐かしさが大炸裂 ★★★★★
単行本がよそのおうちにいったっきり返ってけぇへんようになったんで、新たに文庫本を購入。
大阪に住んでる方が長いんで、この本を読むと「ああ、そやった。そやった。子供の頃、こんなん
よう言うたなぁ」と思い出して笑ったり、「こんなこと、よう言われたなぁ」といらんことまで
思い出したり・・・。

「食べさせん子ォみたいに」を読んで「よかったぁ〜、こんな言われたん私だけと違たんや」
とホッとし、「走り」でいっつも「べっちゃこ」やった私は、秋が来る度に暗い気持ちになって
走らんでええことに感謝し、深泥池の「じゅんさい」という言葉が目に入るや否や、あそこの
近所の心霊スポット(?)に肝試しに行って叫び倒し、家に帰ってからその話を必死になって
親にしたのに「そうかぁ、そらよかったなぁ」とすら言われずに鼻で笑われたことやら、
私にとっては思い出の詰め合わせといった本です。

私のように、電車に乗ったらアッという間な土地に住んではる京都人にも、京都から遠く離れた
土地に住んではる京都人にも、肝試しというか根性試しをしぃたいなぁという奇特なお人にも
オススメの一冊です。
京ことばの"タテマエ"と"ホンネ"を京都ネイティブが見事に解説。 ★★★★☆
本書は単行本「KYOのお言葉」の文庫化したもので、単行本では未収録だったエッセイもカバーして完全版として刊行したものです。「折々の京ことば」のような"京ことば解説本"というよりは寧ろ、京ことばを題材にして京都人の心の襞(ひだ)に迫るエッセイ集となっています。(その意味では「大阪弁の詰め合わせ」「大阪弁の秘密」の京都弁版?"よう知らんけど"(笑))

本評者は半分"大阪人"なのですが、同じ関西圏の"京ことば"も語彙として知っている積もりでした。しかし、その認識は甘かったです。(米国人がBritish英語を知ってると思ってたらヤケドするのと同じです) 大阪人が言葉の"剛速球のストレート"を投げているとしたら、京都人は"カットボール"を投げている感じ? どれ一つとして"素直な真っ直ぐ"の球がない。何かしら微妙に"屈折"している。京ことばは"as it is"では受け取れませんよと、"タテマエの裏のホンネ"を教えてくれる本なのでした。

本書を読み進めているうちに、本評者の"京のぶぶづけ"的体験を思い出しました。ある時、京都の知人のご実家に知人と共に一泊することになり、前もって知人が話を通してくれました。当日、知人宅で夕食となり、知人のお母さん曰く「こんなんしか、ウチにはあらしませんでェ」という言葉で登場したのが、なんとも豪勢なスキ焼鍋。(^-^);; 「えっ、エライ気ィ遣ってもろて、すんません」という本評者の言葉に「いやいや、こんなんしか出来しませんよってに」と繰り返すお母さん。本書を読み通した読者なら、この言葉の裏にあるお母さんの本音も見えるはず(笑)。渡したお土産を「こんなええもんもろて、ホンマ、よろしんですか?」と言って受け取ったお母さんの真意や如何に...?(「ウチ、スキ焼用意したのに、お土産こんなん?」と思われてたら、どないしょう?(-_-);;)