ファンタジー
★★★★★
亡き叔母の屋敷に滞在することになったヒロイン。屋敷には大昔に火事で焼け落ちた棟続きがあります。そしてその火事で亡くなった父娘の幽霊が出るという噂も…。ある日、火事跡から亡くなった娘のピアノを弾く音や声が聞こえてきます。ヒロインは叔母の遺品のペンダントが19世紀と現代を行き来するカギであることを悟るのです。そして町民のため自己犠牲もいとわないストイックで献身的な医師であるヒーローを愛してしまいますが…。父娘が火事で亡くなる1892年の当日まで残された日数はわずかです。焦るヒロインの奔走ぶりが真に迫っていて読み応えありです。しかし少々、心理描写に欠ける点と設定の甘さがあるかなぁと思いました。