ありそうでなかった切り口のDVDガイド本
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視覚的フェティシズムについて本や雑誌で語られていることは以外に少ないが、それは、視覚情報が他の情報に比べて複雑であり、個人の生い立ちや生活環境にも左右されやすく、共有しにくいためだと思われる。しかし、誰しにもトラウマとなって頭から離れない映像(記憶)の一つや二つがあるはず。そんな視覚的フェティシズムだけに絞ったDVDガイドがあったら、読んでみたくないですか? 本書がまさにソレです。
本書の作品選定基準は、ストーリーや歴史性ではなく、一切が視覚情報のみ! 「アレ載ってるかな〜」と確認するもよし、「ナニコレ気になる!」と発掘するもよし、まさにAmazonのお供のような本(笑)。とくにVJや映像制作に関わる方には重宝されそうです。
レイアウトがスッキリしていて、左ページ:1作品、右ページ:2作品という構成で年代順にまとめられているのが読みやすい。インターネットで何でも調べられる世の中になったからこそ、こうした今までにない切り口の本がどんどん出てくればいいなと思います。