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E=mc2――世界一有名な方程式の「伝記」 (ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ)

価格: ¥924
カテゴリ: 文庫
ブランド: 早川書房
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E=mc^2を話の軸に据えた科学ノンフィクション。面白い本だが やや散漫で記述が浅い印象も。 ★★★★☆
物理公式の中で、一般人にも知られていて、かつ、ミステリアスな式の筆頭格がE=mc^2でしょう。本書では、この式の意味するところを数々の逸話と共に振り返ろうという試みをしています。E(エネルギー)とは? =とは? m(質量)とは? c(光速)とは? ^2(二乗)とは?(何故^1や^3ではない?) E=mc^2 (エネルギーと質量の等価性)の意味するところは? そして、核分裂の発見から原爆開発に至るまでの経緯、天文物理学との繋がり(核融合、元素生成、ブラックホール)について手際良く解説されています。こういう「方程式」の視点で事実をまとめて科学ノンフィクションに仕立てる著者の発想は面白いですね。これだけの内容を一気に読ませる本にまとめ上げた著者の筆力には脱帽です。

しかし、話題が多岐に渡っているために、やや散漫な印象も拭えません。また、それぞれの記述に深みが足りず 物足りなく感じる処もありました。本書の性格上、アインシュタイン人物伝ではありません(→ 日食時の天体観測による一般相対論の検証の記述は「相対論がもたらした時空の奇妙な幾何学―アインシュタインと膨張する宇宙」の方が面白かったかな)。ハイゼンベルグに関する逸話もちょっと偏っている気もします。(自叙伝「部分と全体―私の生涯の偉大な出会いと対話」やWikipediaの"ハイゼンベルグ"の項と大きなギャップが感じられます。ハイゼンベルグがボーアに秘密協定を持ちかけようとする話も抜けています→「Copenhagen」・「なぜナチスは原爆製造に失敗したか」(原著)) また、天文物理学(核融合〜元素生成)の話は「僕らは星のかけら 原子をつくった魔法の炉を探して」の記述の方がはるかに詳しくスリリングです。
国際単位にすべきでしょう。 ★★★★☆
光速は秒速30万キロメートルであって、18万6千マイルではない。アメリカ国内ならともかく、平成日本で科学書を出版するならば、国際単位に変換すべきである。著者に相談すれば同意してくれたろうに。本書は有名な E=MC2の意味合いを、科学全般をとおして平易に解説しようと努力している。しかし読んでいて、ワクワク感が足りない。アインシュタインの伝記ではないし、原爆開発の歴史でもないが、話はどうしてもそちらに偏ってくる。だがアインシュタインと原爆の本はあまたあるし、ノルウェー重水工場の話もダン・カーズマンの「ナチ原爆破壊工作」で詳しく、そしてスリリングに述べられている。もう少し広い視点から解説して欲しかった。静止エネルギーと運動エネルギーの関係や、生命科学への言及がないのも、少し不満。巻末に解説が細かく載っているが、いちいちページをめくらなければならず、どうせなら本文中に記載してくれた方が読みやすい。また3人で翻訳したらしいが、全体の監修が不十分であり、読みづらいところがある。
とまあ、きびしいしいことを書いたが、決して悪い本ではない。最近の中身のない日本の科学本とくらべると、よほどしっかりしているし、中高生にもお勧めできる。
科学的、歴史的記述に間違いが多い図書 ★☆☆☆☆
これほど科学的、歴史的に不正確な記述が多い図書は初めてだ。訳は拙いし、原子物理を齧った事のある者なら誰も気が付く間違いがあるところに訳者は気付いていない。この図書は読者を迷わす悪書だ。
一つのテーマから広がる知識 ★★★★★
本書には、竹内薫「99.9パーセントは仮説」とうい書の参考文献で知りました。科学に疎い方は、概説的入門書よりもこのような或るテーマに沿って物語になっている本書はとてもお勧めです。

方程式に関する、まさに伝記です。理論的な解説などではなく、楽しんで読めるでしょう。科学史としても絶妙です。この方程式を知ると、すべての物質のエネルギーのすさまじさに気付くでしょう。又、科学が如何に宗教と関わっていたのかが分かって驚くでしょう。物理学とは、ある側面では「神」を証明せんがために発展したのです。

因みに、本書では約100項を割いて注や参考文献を挙げています。本書に注いだ熱意が伝わってきます。しかし、参考文献はすべて洋書です・・・。

お勧めです。
方程式の「物語」 ★★★★★
 物理など理系本とは程遠い読書をしてきた自分にとって、薦められて読んだこの本はある程度の冒険、もしかしたら途中で挫折か?などと思っていたけれど、どうしてどうして、この本、読ませる読ませる。
 詳しい内容はもちろん完全に理解できるものではないけれど、ここまで読ませるのは、この著者の話のすすめ方のうまさにあるんでしょう。E=mc2を中心に何か壮大な物語を読んでいるよう。自分では想像し難い話ばかりでしたが、世界のみならず宇宙の秘密をこの短い式で覗いているような感覚。
 感覚でE=mc2を知った気になるのはいいのか悪いのか分かりませんが、この本、大いに楽しめました。