著者のジョーンズ博士は、本書で「よりよい経済政策には、経済成長のより正しい理解が必要である」(p.11)と述べている。ところで、政権を獲得した民主党のマニフェスト(09年8月18日発行)を改めて眺めると、供給サイドの成長戦略に関する直接的な記述が不思議と見当たらない。かのトニー・ブレア=ゲルハルト・シュレーダーでさえ“supply side policies have a central and complementary role to play”(Europe:The Third Way/Die Neue Mitte,1999)と宣揚しているのだが…。