一巻最後の急展開の続き。
新キャラ多数登場で、原作知らないと何がなんだか状態が加速します。伝奇モノ路線を押し出しているため、次々あらわれる小難しい設定や用語を楽しめる資質がないと厳しい面も。都市伝説で有名な「牛の首(くだん)」を絡めた話なんかは個人的にかなり惹かれるテーマなので、読んでいて面白かったです。

また1巻で気になった、顔の描き分け問題は緩和気味。相変わらず百合的な表現は皆無にほど近く、純粋に伝奇漫画になっている気配がありますが、そちら一本に絞るにはかなり展開を端折っているあたりが惜しいと感じました。

ゲームをある程度プレイするか、ビジュアルファンブックを熟読するかしないと、ついていけないのではと思います。絵柄はシャープで好みなだけに、どうしても惜しさが目立ってしまいました。

また最後に『アカイイト』の小話も載っております。こちらは後日談的な話となっていますが、やはり前知識必須の内容となっております。誰もが考えたハーレムルートでひと事件やってみました、という感じです。分量もかなりのもので、本編を知っていればかなり楽しめるのでは、と思います。

このコミックには、アオイシロとアカイイトの両方が収録されています。

アオイシロは、コミック１巻の続きにありますが、途中で終わっているようですね。
２巻で完結とのことです。

問題は、「アカイイト-花影抄-」ですが…。
これは、アカイイトのドラマCD「京落降魔」の設定に沿った内容になっています。
ぶっちゃけハーレムルート？(笑)
片瀬さんじたいが、某吸血鬼作品に携わっているのか、吸血鬼が出てきてちょっとファンは大喜びしそうな内容になってます(笑)
(※ドラマCD「京落降魔」は、サクセス社様の通販およびコミックマーケットのみの販売。2007年12月31現在をもって販売は終了しました。)

一巻はとにかくイベントを消化しようとしたのか
性急な展開でちょっと読みにくかったですが、二巻は落ち着いてきました。

ただ、絵柄に迫力が欠けているのが少し気になったり。
せっかく武蔵坊弁慶が鬼として登場したのだから、もっと、こうガツーンとやって欲しかったかも。


後半の「アカイイト　−花影抄−」は本編中にないルートの後日談でした。
あえて言うならたぶん誰もが考えたハーレムルート？

主人公が攻略対象者全員と知り合いな上に、羽藤柚明と藤原望と三人暮らししています。
でも、白花ちゃんは出てきません……というか話題にすら上がりません

手元に届いてから気づきました。
アオイシロ-花影抄の第２巻であり、
『アカイイト-花影抄』という作品も入っています。

アオイシロの方は話の展開スピードが速いです。
鬼や鬼切りと（今のところ）普通の女の子の話です。
台詞の多い説明パートとバトルパートの緩急が上手く、
物語に引き込まれます。
百合（女の子どうしの恋愛）モノらしいのですが、
そんなものは今のところ無いです。（良くも悪くも）

アカイイトの方は、『同時収録』とは思えないほどボリュームがあります。
（コミックの約１／３、５０ページ以上）
内容はあまりネタバレにならないように書きますが、
アカイイト本編の後日談で、羽藤桂の日常とそこに現れる吸血鬼の話です。
主要キャラは桂、ノゾミ、益田（桂の先輩）、烏月、吸血鬼で、
ユメイ、サクヤ、葛の出番はほんの少し………。
でもおもしろい！！

アカイイトが好きで読み始めたこのアオイシロ-花影抄ですが、
まさかアカイイトの物語にまた触れられるとは思っておらず、
うれしいサプライズでした。
ということで評価は星５つです。