クライマックスです!
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発達しょう害の娘を持つ私は、一巻からの大ファンです。ゆずを見守る全ての人が愛しいです。
おかあさんは仲良し学級の子とおんなじなの?
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ここ数巻(ドラマ化されて以降のストーリー)はあまり進展がなかった「だいすき!!」が今回は急展開。ひまわりはこの巻で小学4年生になるが、この年頃は抽象概念が理解できるようになる難しい御年頃(9-10歳は色々な意味で小学教育の分岐点であり、例えば聴覚障害の子の教育はこの年頃から急に困難になる)で、とうとう柚子の障害のことを知ってしまう。「だいすき!!」連載当初からこの日が来るのは理解してはいても…とても読むのはつらかった…。
なお、本巻で紹介される「視覚障害者が多数を占める王国」のお話はドラマ「だいすき!!」が放映される際にHPで「全日本手をつなぐ育成会」(いつも「だいすき!!」の巻末の取材協力で載る知的障害者の父母の会)会長が紹介されていたエピソードである。
野村さんがひまわりの精神的サポートをしたり(特にドラマで見た人は当初の野村さんの柚子に対する激しいバッシングが印象に残っているであろう)ひまわりの一年の担任の先生が非常に成長している、など周りの人の成長も印象に残る。是非(ドラマだけ見ていた人も)手に取ってほしい素敵な一冊。
障害者を「理解する」とはどういうこと?
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読み手にとっても、いつかはこういう時が来ると思いながら、心の底では来ないで欲しいと思っていた時がとうとう来てしまった。
母である柚子が知的障害者であると知ったときのひまわり、娘であるひまわりに自分が知的障害者であることを知られた時の柚子。この両者の気持ちに寄り添って読んでいきたい。その時、私自身がどういう気持ちになったのかは敢えて伏せて置く。読み手によって色々感じるところはあると思う。
この巻の話は単なる通過点でしかないのかも知れない。これからひまわりが、知的障害者であると知った母親=柚子を自分の現実の人生の中でどう受け入れてゆくのか、娘=ひまわりに自分が知的障害者であると知られた柚子が、これからの現実の人生を、ひまわりとどう生きてゆくのか。読者としては只々見守って(?)いくしかない。
とにかく、次の展開が気になる。
因みに、「障害者」ってどういう人のことを言うのだろうか等々、この巻を読んで目から鱗が落ちた思いがしたことは付け加えておきたい。