カルチャークラブのデビュー20周年ライヴを収めたDVDが登場。豪華絢爛な雰囲気の中繰り広げられるパフォーマンスを見守る彼らを愛してやまないファンたち。ショーは、そんなファンを驚かせようとするちょっとしたジョークから始まった。登場したのはどう見ても20歳にしか見えないボーイ・ジョージ。トレードマークだったビーズを編みこんだ長い髪も昔と同じ。そして、歓迎の言葉の代わりにゆっくりと「君は完璧さ」を歌いだすと…観客はボーイの仕掛けたいたずらに気づくことになる。登場したのは、彼の格好をした別人だったのである。本物のボーイ・ジョージ（ジョージ・オダウド）は40代。さすがにニューロマンチック時代ほどの中性的な妖しい魅力を振りまいてはいない。しかし、控えめにほほ笑みながら「コールド・ショルダー」や「ミス・ミー・ブラインド」を歌い、ゴスペルからの影響が強く出ている「ザッツ・ザ・ウェイ」やラーガロック風の「バウ・ダウン・ミスター」を聞かせる。デヴィッド・ボウイの「スターマン」をカバーするうれしいおまけまでついた。観客や屈強なギタリスト、ロイ・ヘイと共にライブは完全な形を迎える。全編を通して素晴らしいショーである。（Tom Keogh, Amazon.com）