発売されてもうすぐ一年経ちますが
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「雪の舞」の季節です。
彼女が始めて東京で見た雪。
希望に満ちてキラキラと輝いて見えたのでしょうか。
それとも厳しい現実の世界ですぐに消えてなくなってしまう淡い夢のようだったのか。
何度聴いても感動が薄れません。
タイトル曲「夢何処」は題名だけだと夢を見失ってしまった辛く悲しい曲を想像するかもしれませんが、
よくある明るく元気の出るタイプとは異なる曲調の、ジーンと心にしみる応援歌です。
仕事に疲れきっているご同輩、アンナさんの歌を聴いて明日も頑張りましょう。
他にも、農耕民族の血が騒ぐ「豊年節」。聴いている間は現実を忘れられる「ゆらり小舟で」。
おじいさんとの思い出を曲にしたという「なつかしゃる声」は乗りのいいリズムと三線の組み合わせが絶妙。
優しさが心地よく伝わってくる「童神(わらびがみ)」。
どの曲もじっくり聴いて楽しめるものばかりです。
セカンドも優れもの
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ファーストアルバムを視聴して購入して大のお気に入りになりました。そしてセカンドアルバム、やはり視聴してみたのですが、病みつきになりそうです。
歌声の素晴らしさ。曲調の素朴さ。独自の詞の世界。どれをとっても、いいところばかり。テレビなどに派手に出まくるようには感じませんが、将来性の高い稀有なアーティストです。
サラサラと手のひらからこぼれるきれいな砂をイメージさせる、自然体というものを感じさせる、これでいいんだと自分を肯定させてくれる、日常忘れがちな自分の本質に目を向けさせてくれるような作品です。
傑作!「夢何処」
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1800円で買える傑作アルバムです。
最終的にはアルバムタイトルが「夢何処」、曲目は「夢何処」「童神」
「ゆらり小舟で」「なつかしゃる声」「豊年節」「雪の舞」の6曲です。
奄美大島出身で島唄をルーツとしていますが、その声はクセがなくて
とても喉越しがよく、日本の音楽界でも貴重な存在だと思います。
「童神」はカバー数多の沖縄の名曲ですが、里アンナさんのカバーも
その天性の素晴らしい声を堪能できます。また雪を扱った名曲は
多いですが、「雪の舞」はその名曲群に迫る内容を誇る一曲
といって過言ではないでしょう。島唄に興味がある方は「豊年節」
のアレンジを聞けば、民謡ということを意識することなく島唄の
素晴らしさに触れることが出来るはずです。
世の中には英語の歌詞を盛り込んだ曲が多い中で、このアルバムには
合いの手以外の英語が出てきません。そんなこだわりにも知らず知らず
のうちに癒されているはずです。
30分に満たないアルバムですが、全曲が秀逸。捨て曲はありません。
里アンナさんを興味を持たれた方は、まずこちらのアルバムをお試しに
なることをお勧めします。
もちろん、1stの「恋し恋しや」も名曲揃いですよ。