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群青 (小学館文庫)

価格: ¥560
カテゴリ: 文庫
ブランド: 小学館
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母と娘の美しい蒼い愛の世界 ★★★★★
午前中に読み切った。
その後1日中頭ぐるぐる☆
宮木あや子の小説を読んだ後は、いつもそうだ。
長澤まさみちゃんが涼子を映画でやるっつってたから、頭の中でも長澤まさみちゃん。
でも、それよりも、なによりも、この人の書き方、いろんな人の目線から、一つの状況が書かれて、それがつながっていくっていう書き方が好き。
ほかにも、二人の目線からってのはよくあるけど、この人のはほんとに多角的。
でも、ちゃんとつながってる。
映画と本は大分違うみたいだから、わりきらないと駄目なんだろうけど、群青、非現実的なことも重なってるのに、綺麗事だけじゃなくて、リアルなところが、読んだ後も、この物語の中を観てみたくてしょうがなくなる理由の一つなのかも。
少女漫画的におわらない展開 ★★☆☆☆
美しい海が浮かんでくる作品です。
しかし、不治の病の世界的なピアニストが孤島にやってきて、そこで漁師と恋におち
結婚して出産と引き換えに命を失う、という最初の設定からして少女漫画チックです。
残された子は、幼馴染の二人の少年とともに成長し、美しくなった娘に二人が思いをよせる。
彼女はたくましい漁師の娘を選び...選ばれなかった男は島を去り、彼女の恋人は海で命を落としてしまう。
ここまでは非常にベタともいえる設定です。

しかし、恋人を失った後の彼女の喪失感は彼女の心と身体を蝕んでいきます。
その蝕んでいく姿は非常に衝撃的ですが、人物描写が浅いと感じました。
ベタな内容をそれだけでは終わらせないというストーリーテーラーとしての作家の力は認めますが、登場人物の描き方が淡白すぎて、結局誰の心もわからず、どこに読み手としての感情をもっていっていいのか、とまどってしまいました。
沖縄で癒しと再生のファンタジーはいいかげん打ち止めにしては。 ★★★☆☆
 映画の原作本なのに、いまひとつ盛り上がりを欠いている印象なので、ひとつ感想を。
 『カフーを待ちわびて』という映画が今年上映されたばかりだというのに、またしても沖縄。安易な企画を繰り返して、足を引っぱり合うのはどうか。
 で、内容といえば、療養で島に訪れた非運のピアニストが、地元のナンバーワン漁師の男とデキたあげく、もろもろの葛藤あり、挫折あり、残酷な運命がふたりを襲った末に、それが二世代に渡り、三角関係のドロドロあり、でも成長もあり、それでいてまたしても挫折があったあげく、一発逆転で感動ありといった、ベタに徹し切ったサービス満点の作品。が、どこか突き抜けたところがなく、おとなしめの印象を受けるのは、そつのない筆運びのせいか。あと、恋愛ファンタジーなのに、要所要所で手垢にまみれたポルノ小説的な性描写や、妙に幼稚な表現が時折出てきて、作品のバランスを崩している。
 類型的とはいえ、年齢層のことなるキャラを巧みに書き分けるなど、作者の筆力は確かなのだが、職人的に器用にこなしているという印象を受ける。この作者には、いつか雑誌に掲載されていたような、下ネタ全開であっけらかんとした路線の小説の方が本領を発揮できるような気がする。
色のコントラストが鮮やか ★★★☆☆
舞台は石垣島よりさらに高速船で行く美しい島・南風原島。
タイトルが美しく澄み切った海の色・ブルーではなく「群青」なのに、深く濃い絶望と悲しみの色が見えます。
美しく、青い世界の中にある絶望・・・そこに鮮やかな「赤」がいくつか入ってきて、
色彩的にもイマジネーションがくすぐられる作品でした。

女1人に男が2人。子供のころから一緒だった3人が成長して三角関係に・・・・。
いかにもありきたりなどこかで見たような読んだことがあるようなストーリーがさらさらっと読みやすかったです。

凉子の絶望と孤独、龍二さんの後悔もあまりに深いもの。幸福な時間は深い深い海に沈んでしまった。
狭い島で島民全員に監視されているように生きるしかない閉塞感はあまりに息苦しく、
そんな彼女たちを心配し、遠くから見つめる人の優しい眼差しはもどかしさと温かさで切ない。
予想していた展開だったけど、群青の海が澄んだブルーになるような目の前が開けるようなラストはすがすがしかったです。
やはり、宮木さんの世界です ★★★★☆
もう、映画化が決定しているらしく、
帯の写真を見た後では、主役はその女優さんのイメージでしかで読めませんでした。

作品の前半はいつもの宮木さんの世界とは違い平坦なイメージ。
中盤以降、心の本音に食い込んでくる、そして、人の心の弱さ、醜さ、寂しさ、欲望それらを飲み込んだ上でなお純粋さを失わない作者の作品の特徴が現れ惹きこまれます。
若い恋人たちの絶望と再生の物語は、群青の海を持つ沖縄の小さな離島の背景で一層際立ちます。
以前の作者の作品よりも、多くの人に読み安く理解しやすい内容となっており、読後感も爽やか。(個人的には少し作者の持ち味が薄れた気がして残念ですが、、。)沖縄ロケで撮影されると映像として良い作品になりそうで期待してます。