これは買って損はない…
★★★★★
前作がそこそこ好きだったのでさっそく購入。
今回の話は二編。「アナタライフ」にはかなり驚いた。
これが、ものすごく不思議な話なのだ。
よくあるパニックモノかと思いきや、
全く違う。その緻密な狂気に圧倒されてしまう。
主人公を「神」だと信じる「アナタライフ」の主催者。
自傷行為を続ける男、自殺を望む女子高生、そして翻弄される主人公。
詳しくは省くが、それぞれの選ぶ結末が有無を言わさぬ展開。
「そんな考え方もあるのか?」と驚かされたり
読んでいるうちに「本当は自分は神かもしれない??」と思ったり…。
小説の登場人物に、読んでいる自分が説得されそうになるなんて??
とにかくこの仕掛けが、凄い。
読み終わった後、なんだか不思議な気持ちになった。
この独特の読後感は、この作家ならではかもしれない。
一度、読むことをお勧めする。
文章力は前作よりは良くなったが、時々しっくり来なかったりする。
でもきっと次作も買います。