初めて聴きます。
他のレーベル関連もいくつか聴きました。

美ですね。
それぞれ出す楽器は違くとも、“儚”“喜”“素”“麗”“活”“…”いくつもの創造が繰り返されるような。

頭のなかで、身体中で感じる音楽は久々です。

　ピアノが、はんなりと古都（京都）のイメージを語ります。
響きのなかに、和が見え隠れ。
日本人によるピアノ・ヒーリング。
『都』『雪』はこのシリーズの連作で、同様にピアノ・ソロ・アルバム。

恩田　直幸が好きなら、和風フュージョンの『夢』。
渡辺　雅二が好きなら、全曲彼のピアノ・ソロによる『雅』。

どのアルバムもこのレーベル、すべてに　お香が４本装備されており、
パッケージを袋（通常のビニール）から出せば、部屋にほんのりとよい香りが漂います。
５年以上たっても、香りは残っています。
お茶（日本茶がやはり似合う）を飲みながら楽しむのもいいですね。

Pacific moonレーベルの、古都・京をイメージしたピアノ・コンピレーションアルバムの第一弾。全体的にしっとりとしたメロディーで、日本の情緒や懐かしさをイメージさせる一枚。
ピアノ曲のアルバムにありがちな、マンネリ感やついつい聞き流してしまう様な感じは少なく、どの曲も個性豊かで聴きごたえ十分。そのくせ、何か作業をしながらのBGMにしても邪魔にならない、バランスの取れた一枚だと思う。

落ち着いた中にも一つ一つの音が着実に足跡を残していくよう。
素直な気持ちで聞けます。
じっと耳を澄まして聞いてもいいし、BGMで流せば、いつの間にか
眠ってしまっていたりします。
さりげなく日本的なところが控えめでとてもよいですね。
作曲者の個性もよく出ていて、どれも大変美しいメロディーです。

いいですよ。懐かしいフレーズもあり、じわじわっとピアノの音が染入ります。「京」というタイトルのようにどこか奥ゆかしい、しんみりととした雰囲気を漂わせています。お香を焚きながら聞きたいCDです。