相当に教養を要求される部分も
★★★★★
なんせ舞台は18世紀のドイツにあるギムナジウム、ラテン語は読み書きできて当たり前、
古代ローマやギリシャについての教養も身につけて当然という場所柄。
そこで教鞭を執っていたガレッティ先生の歴史の時間だから歴史上の人物に関する
事柄(の言い間違い)がぽんぽん出てくるわけです。歴史の情景が頭に浮かぶぐらいでないと
ついて行けない言い間違いもかなり載っています。
「カール大帝ともどもシャルルマーニュもまた死んだ」
とやられても、歴史を知らないと何がおかしいのかさっぱり分からないでしょう。
さしずめ、「松尾芭蕉は没後「旅に病んで夢は枯野をかけ廻る」の辞世を詠んだ」と
やってしまっても外国人にピンと来るかな、というようなもので。
そこらについて行けなくても
「また一人、悪い人がいるようですね。あえて名前はいわないにしても、
初めの一字がマティアスで始まる人だ」って名前いうとるやんけ!
「美しい三人の裸の女神をあらわした古代彫刻のポーズときたら、
まったく口ではいいあらわせません。
だから先生が実物どおりにして見せましょう」いらん。
といった所だけでも十分おかしいかと。