美しい警句たち
★★★★★
ジュウル・ルナアル。『にんじん』で有名な作家です。彼は日記を約24年間書き続け、それは「日記文学の逸品」とされる程、素晴らしい作品になっているそうです。その記録から警句を抜き取り、選訳したのがこの本。『星の王子さま』の訳で有名な内藤濯氏が選訳されています。
どれも短い文なのですが、的を得ていてドキッとさせられます。
「風が薔薇の花でつくる蝶のむれ」
「恋愛は賢さを殺す。脳髄と心臓とは、あいよりあい助けて砂時計をつくる。一方がいっぱいになれば、もう一方は、きっとからになる」
…一冊の小説を読むより、重みが感じられると思います。