30過ぎのディラン
★★★★☆
30も半ばに差し掛かり、2度目の黄金期をむかえた頃の作品ですが、あの挑戦的な20代半ばの頃よりも、さらに大人びた感じが、音楽にも出ているように聴こえます。
ただ個人的に、ディランにかぎらず歌詞には関心なく、ディランといえば歌詞、詩的表現が聴き所のように謳われていますが、翻訳には余計関心なく、多少損した気分にはなります。
けれど言葉は感覚的に聞こえるもので、詩的ならなおさらだと思うのです。
ディランのそういったところの本質的な感動を覚えるのは、やはり英語圏の国の人々なのか、英語自体さっぱりの自分には到底わかりません。
ただ、評判や曖昧な理解をふまえると、もし自分が感覚的に英語が理解できていれば、ディランの作品のなかで最も愛聴するのは、この作品である気がします。