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HAPPY END

価格: ¥1,800
カテゴリ: CD
ブランド: キングレコード
Amazon.co.jpで確認
   実質的には解散状態にあったはっぴいえんどが、LAでのレコーディング、そしてヴァン・ダイク・パークスによるプロデュースという条件下で再集結して製作した3rdアルバム。
   細野晴臣作の<1>や<4><6>は、同時進行的に製作された1stソロアルバム『HOSONO HOUSE』(名盤!)と共通するアットホームな雰囲気を漂わせ、大滝詠一作の<7><8>は、その後の彼のソロ活動へとつながるアメリカン・ポップスのテイストがふんだんに盛り込まれた名曲。
   しかしこのアルバムでは鈴木茂の成長がめざましく、<2><3><5>の3曲が彼の作品だ。特に<2>は、大滝作の「12月の雨の日」にも似た雰囲気の、鈴木のシャープなギターが全面にフィーチャーされた超名曲。小坂忠がアルバム『ほうろう』の中でソウルフルにカヴァーしたヴァージョンも有名だ。
   ラストの<9>における、ヴァン・ダイクの鮮やかなプロデュース・ワークにメンバーは圧倒され、大いに刺激を受けたとか。はっぴいえんど後の、各メンバーの飛躍につながっていった名盤といえるだろう。(田中棚雄)
モダンな50年代のアメリカを思わせる一枚 ★★★★★
 彼らのアルバムとしては、モダンな感じです。今までになく、このアルバムでは、妙な落ち着きを感じます。
 この頃は、すでに大物アーティストになっているのですが、曲にも風格を感じます。それぞれの個性が生きたアルバムで、すでにこの頃から独立を意識したセンスを感じます。
 「風来坊」は、松本隆の詞の中にいつも出てくる風を、細野晴臣が擬人化して歌っています。余り意味をもった詩ではないのですが、大変口ずさみやすい曲です。
 「氷雨月のスケッチ」「田舎道」などは、松本隆らしい詩が際立ちます。
 最後の「さよならアメリカ、さよならニッポン」は、当時ラジオの深夜番組で流されていたせいか、懐かしさを感じます。
 ロックの象徴だった激しさから、心を誘う感性的なロックとなっています。ジャケットから、50年代のアメリカを感じることができそうです。
はっぴいえんどラストアルバム ★★★★★
もう終わっていたはずのはっぴいえんどが、ヴァンダイクパークスとアメリカでレコーディングできるならと再び集まった。ほとんど趣味のようなアルバム。すでにソロ活動に入っていた大滝、細野は曲を渋り、多くの曲は鈴木茂のもので出来上がっている。

ラストに入っているさよならあめりかさよならにっぽんの詩は現場で松本隆が思いついた言葉でその場で絶賛を受けたらしい。最後にふさわしい曲が、アルバムの最後に入りはっぴいえんどはすべてをきれいに終える。

まさに風来坊 ★★★☆☆
 正直言ってしまえば、僕はこのアルバムあまり好きではない。と言っても嫌いな訳ではない。ただ、収録曲の「風来坊」のように、掴み所もなくフラフラと僕の(心の)中を彷徨うのだ。
 このアルバムは、メンバーの思いが前作「風街ろまん」で終焉を迎えて、各自それぞれの道を歩き始めた、そんな気持ちの込められたアルバムなのである。

 どの曲をとってみても、出来はいい。ただ張りがないというか、秋(飽き)がきたのである。僕はこの一連の「はっぴいえんど」レヴューを季節に例えてきた。前進バンド「エイプリル・フール」の冬の時代から始まり、「はっぴいえんど」が春、「風街ろまん」は夏。そして「HAPPY END」は秋なのである。
とは言え、やはり名盤なのである。

最後のはっぴい ★★★★★
はっぴいえんどが残した3枚のアルバム(解散後に行われた「CITY」ライヴ盤は別とし)の一番最後のアルバムです。

日本語をロックにしたバンドとしてこだわりのデビューから、続々と日本語のロックを唄うバンドが出現する中、日本語にこだわった曲作りから、音、リズムを重視し、日本語の「言葉」と「音」、ロックの真髄である「リズム」という三拍子を重視した、ロックバンド本来の「はっぴいえんど」として、完成度の高さを追求したのがよく分るアルバムです。

「風来坊」のリズミカルな音運びと、ギターのコード進行の心地良さは、格別です。「明日あたりはきっと春」の完成度の高さ。「無風状態」の力の抜けた洗練されたメロディ。「相合傘」は細野の特徴を前面に出した軽さが売り。そして「田舎道は正に絶品。泣きたくなるような「外はいい天気」の優しい音、そしてはっぴいえんどの最後にふさわしい「さよならアメリカ、さよならニッポン」でしめくくられています。この曲から感じた事は、
「はっぴいのロックは、アメリカのロックでも、ニッポンのロックでもない、はっぴいえんどのロックだったのだ・・」ということ。

岡林信康のバックバンドだった「はっぴいえんど」は3枚のアルバムを残し解散。

その後の4人は、それぞれココナツバンク、ムーンライダーズ、キャラメルママに分れ、今日の山下達郎、大貫妙子、松任谷由美、伊藤銀次、吉田美奈子、などそうそうたるアーティストを育て、日本のポップス界には、なくてはならない存在となるが、彼らの原点は、やはり「はっぴいえんど」という「登場するのが早すぎた」と言われ続けた日本初のロックバンドにあったのではないだろうか。

今、彼らが解散した頃に生まれた者達が活躍し、次々新しいバンドが出現しているが、あの頃、はっぴいえんどは、確かに生きていた。日本のロックは正に息づき始めていたのだ。
このアルバムだけでなく、彼らの残した3枚のアルバムを是非、聞き比べて欲しいと切に思う。

はっぴいえんどからの最後の贈り物 ★★★★☆
現在大学生の僕は今年(2001年)の6月にこのアルバムを購入して聞きましたが、前2作がアルバム全体で統一されたひとつの空気をかもし出しているのとは異なって、個々の楽曲がそれぞれに独自でいて、かつ時代を指定しない世界を展開しているという印象を受けました。特に「風来坊」、「明日あたりはきっと春」、「無風状態」の3つは、聴く度に強く想像力をかきたてられるエバーグリーンな美しい曲でして、このアルバムを手にして以来本当によく聴きます。そして間違いなくこれからも。