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萬葉集釋注 2 集英社文庫ヘリテージシリーズ

価格: ¥1,050
カテゴリ: 文庫
ブランド: 集英社
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通勤電車の中で万葉の空気を体感する ★★★★★
ただ単に歌の言葉の意味や現代語訳のみを並べ記すのではなく、歌の読まれた背景、読み手の気分・性格に至るまで分析。それが少しもしつこくなく、すっと腑に落ちる感じがこの本の中にはある。個人的には、巻四収録の、大伴家持(おおとものやかもち)が、妻となる大嬢(おおいらつめ)との間で読み交わした歌の数々と、その並べ順や他の読み手の歌がどうしてこの順番で並べられているのかの考察が興味深かった。読んで損のない本です。
関連する「歌群」をまとめて解読する ★★★★★
 1首毎に注解する在来の方法ではなく、関連する歌をグループにしてまとめて解説するユニークな万葉注釈書である。
 例えば、大伴旅人の讃酒歌13首に「こまかな構図」が施されているとみる。第1首巻3ー338「験なきものを思はずは…」は序章で総論。酒の効能を大まかに提言している。続く第2首339「酒の名を聖と負せし…」第3首340「いにしへの七の賢しき…」は、大聖人と竹林の七賢人共に酒を好んだと前歌を実証している。第4首341「賢しみと物言ふよりは…」は第1首の具体化とみる。第5首342「言はむすべ為むすべしらに…」第6首343「なかなかに人とあらずは…」は前歌の主張の裏づけ。第7首を前歌を更に歌い継いでいる。(中略)第13首350「黙居りて賢しらするは…」は総まとめをして締めくくっている。全体が起承転結をなし内容が次第に深まっていると読み取る、この鋭さに驚嘆する。