弾性波の固体と液体中の連成境界解析が必要な方へ
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本書の醍醐味は第四章で,この章では固体と液体の界面を有する空間領域での弾性波解析の定式化が解説されている.固体と液体の連成境界での弾性波数値解析の市販ソフトは数が少ない上に非常に高額で,個人ではとても購入できないため,この種の数値解析プログラムの自作が必要な技術者・研究者は必見. 本書に記されているホームページからソースプログラム(FortranもしくはC)をダウンロードすることにより,数値解の振舞いを自分の目で確認することができる. 著者が記述に簡潔さを求めている分,FDTD法の適用分野に関する用語や数式の説明が若干簡略されているため(読者には既知のものとして話が進められている),この分野が専攻に含まれる大学院生向けの参考書.