A
価格: ¥2,654
元パナソニック(ある日本の企業が彼らの名前を不快に思っていることを公表した)として知られるフィンランド出身のデュオ、パンソニックはラディカルでコンテンポラリーなエレクトリック音楽を作り上げた。『A』は97年の前作『Kulma』よりさらに純度を求め、先を行く。医者と患者を省いたテレビドラマ『ER』のエピソードのように、このアルバムは機械装置が主役。フィブリレイターの歌う音、心電計のしゃっくり、 ほとんどつながっていない電気回路、誰にも見られていないと勝手に動き出す楽器。自分たちを抽象的に表現するパンソニック、一体この次のアルバムでは何をやらかすのか、予測がつかない。とりあえず、このアルバムはポロックの絵画のようだ。重要なのは必ずしも意味や物語でなく、むしろ単純な音への準野生的な反応なのだ。