心惹かれる歌が銘歌
★★★★★
2004年5月〜2005年4月まで掲載分。どのように述べられているかは、多くの人が周知のものなので、ここで述べる必要は全くないだろう。選び方が恣意的になるが、自分なりに心惹かれたうたのいくつかを抜粋してみたい。作者の有名無名にかかわらず、心惹かれる歌が自分にとって名歌(銘歌)である。
〈春のうた〉高槻のこずゑにありて頬白のさへづる春となりにけるかも(島木赤彦)
〈夏のうた〉得がたくて失ひやすき時の間の微笑のやうなわかものに会ふ(春日井健)
〈秋のうた〉モンブランの頂に立ち億年をゆるりと泳ぐ山々と逢ふ(本多稜)
〈冬のうた〉薄れゆくかの大虹も一度くらい地球の足に触れたかろうに(石田比呂志)