死を前にしても呪詛せず
★★★★☆
永井荷風の従弟だが、いまいちマイナーな高見順ではある。
娘の高見恭子というか、娘婿の馳浩の方が有名だよなw
詩人高見順というより、高見順賞の方が有名かもしれんが、
高見順は日本一の詩人である。
詩人といえば、病弱で病気で死ぬ必要があるが、
高見順は四度の大手術の果てに、
ガンで見事に死んでます。
中原中也の方が若くして死んだような気もするが、
中也は小林秀雄と女を取り合った
性欲ギラギラの人生送ったので、
詩人としての爽やかさに欠けるので次点。
ガンで余命がないと判りながらも、
血反吐を吐き、
二、三行書いてはぶっ倒れて、
起きて書いて倒れてを繰り返して死んだ高見順は
まことに理想の詩人と言えよう。
死を前にしても深刻な呪詛の詩はないのは凄いよね。