バーグマンの美しさ!
★★★★★
ヒッチコック作品を改めて、まとめて見返したのですが、
やっぱりイングリッド・バーグマンは綺麗な女優さんであると同時に、
ヒッチコックの世界をちゃんと体現出来た希有な存在だったのだな、と再認識しました。
と言うのも、他のヒッチコック映画の女優さんたち、
…契約の関係で使わざるを得なかった?女優さんたち…
(トリュフォーとの対談本で、その辺りの話も細かく語られていますが)
例えば「見知らぬ乗客」の女優さんとか。酷いですよね?(ファンの方いたらごめんなさい)
そうやって仕方なくキャスティングした女優さんは、本当に酷い。。。
翻って、本作や、「白い恐怖」はたまた駄作と言われる「山羊座のもとで」ですら、
バーグマンは、やはり輝いていて、映画のレベルを底上げしてくれています。
ヒッチコックの愛情・カメラマンの愛情がひしひしと伝わって来ますね。
演技はやや大ぶりですが、作品の世界に合っていて良いではないですか。
ケイリー・グラント他、その他の俳優さん達も全員好演で、この値段なら買って損はないでしょう。
スパイたちのばかしあいに恋愛が絡んでくる
★★★☆☆
スパイたちのばかしあいに恋愛が絡んでくるので、心理戦はますますややこしいものになります。特に中盤以降が面白い。フランソワ・トリュフォーいわく、「最高のヒッチコック映画」「(ヒッチコックの)白黒映画ではわたしのいちばん好きな作品」ということです。
テープがからまったようなノイズが気にかかりました
★★★★☆
男と女の感情の機微が、とても上手に表現されている作品だと思います。
人間は、自分が良いと感じたことを必ずしも実行できない生き物なのだということを
うまく表現していると思います。こういう表現がなされている作品は、近年でも少ないです。
近年の作品は、直接的な表現(からみのシーン)でもなければ、愛情というものが表現でき
ないと考えているようです。この作品では、直接的な表現を使わず、それを表現しています。
デブリンとアリシアの心の揺れ動く様子を見せることで、愛情を表現してしまうところが
すごいです。
ただ1946年という年代のせいもあるのでしょう。仕掛けは突っ込みどころ満載になってしま
います。今ですと、「なぜ???」と思うところが、多々出てきてしまいます。50年以上も経過
すれば致し方ないですね。
最後に、途中にテープがかんだようなノイズが入るのだけが、どうしても気になりました。
これが、星を1つ減らした理由です。
淡々としているのにスリルを感じるヒッチコックの手腕はさすが。
★★★★☆
派手なアクションや特撮があるわけでもなく、どちらかというと静かに淡々と進む物語でありながら、少し怖くなる程スリリングです。
アリシアの美しさの表現。カジュアルからエレガント、パーティードレスまで、ファッションもバラエティーに富んでいて、さまざまなバーグマンを観られます。
この映画の魅力は、ヒッチコックならではの心理描写によるサスペンスチックなストーリー展開とバーグマンの美しさ、この2つに尽きると思います。
何故なのでしょう
★★★★☆
何故、デブリンはアリシアがスパイ行為をするのを止められなかったのでしょうか。そして、何故、アリシアも、デブリンから話を持ちかけられた時、断ることが出来なかったのでしょうか。一命はとりとめたものの、瀕死の状態になるまでして使命を果たさせる警察の冷酷さに憤りを感じながら観てしまいました。最後、セバスチャンは自殺するのかな、と思いましたが、どうなったのでしょう。