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探偵物語 デジタル・リマスター版 [DVD]

価格: ¥2,940
カテゴリ: DVD
ブランド: 角川エンタテインメント
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おじさんと小娘 ★★★★★
 この映画を見る前からひろ子ちゃんは好きだったが、この映画を見てからは恋になった。この映画はアイドル映画の域を出るものではないかもしれないが、私にとってはひろ子ちゃんの可愛らしさをいつでも見られる宝物だ。見ていて切なくなる。この子に悲しい思いをさせてはいけない、と思う。だから最後の長いキスシーンを見ても、松田優作への嫉妬心よりも、「ああ、この子が悲しい思いのまま、アメリカへ旅立つんじゃなくてよかった。」と本当に思える。

 これは中年男になってしまった私の願望なのかもしれないが、私はおじさんと小娘の愛の話が大好きだ。おじさんにとって、可愛らしい小娘は「無条件で」愛せるものである。いっぽう、小娘にとって、若い男は青すぎるのではないかと思ってしまう。小娘が自分を全面的に委ねられる相手はむしろおじさんなのではないかと。だから両者の組み合わせはとても安心できる甘いものになる。父親と娘のようなものだ。可愛い小娘がもっとも可愛く見えるのは相手がおじさんの時であると断言しておこう。

 ひろ子ちゃんが最高に可愛いかったのはこの「探偵物語」と「セーラー服と機関銃」だと思うが、どちらも相手役はおじさんだ。松田優作はおじさんというには少し若いが、この映画では年齢以上に「おじさん」的に役作りをしていると思う。それは上記のような理由によるのではないか。

 こういう組み合わせの例はたくさんある。例えばブラックジャックとピノコ。私はこの二人の関係が大好きだ。私が好きな映画「旅の重さ」の高橋洋子と高橋悦史もそうだ。「20世紀少年」のカンナが会いたくててたまらなかったのはまさに「伯父さん」だった。ハイジが会いたくてたまらなかったのは「おじいさん」だった。クララの足が治ったのを誰よりも喜んだのは「お父さん」だった。(ハイジの物語で最も感動的なのはハイジがおじいさんと再会する場面と、足が治ったクララを父親が抱きしめる場面である。) また、アリスが不思議の国で出会う妙なキャラクターはみんなどこか「おじさん」的だ。クラリスとルパン三世も同じ。

 でも、この両者は決して「結ばれない」。この映画でもそうだ。なぜなら、これは基本的に「父と娘」の関係だから。この映画でも、小娘の父親は決して姿を現さない。なぜなら、松田優作が父親の代わりだから。

 
初めは興味なかったけど! ★★★★★
当時の友だちが薬師丸ファンでいっしょに映画館へ見に行った。ちょうど高校入試が終わった時だったかな?
完全にハマったね!大学の印象はこの映画で決まったよ。学生プロレスか〜。当時の映画館は一度入ったら
何回でも見れたので、一度目は3回見て、二度目に映画館へ行った時は第1回目から最終回まで「ずっと」
映画館で過ごした記憶がある。懐かしいね。
財津一郎氏の赤いパンツに、乾杯 ★★★★★
バブル景気が膨らみ出す少し前、何となく世の中全体がウキウキし始めていた(ように
思い出される)1983年の作品です。

当時、飛ぶ鳥を落とす勢いだった薬師丸ひろ子と、洋酒や整髪料のCMで「軽み」を漂わせ
つつあった松田優作の競演ということで、大いに話題になったものでした。
それゆえ話題先行型であったことは否めませんし、内容的にも別の方が「2時間ドラマ的」
と仰るように、決して名画とは言えないかもしれません。
でも、原作者である赤川次郎のカラーなのか、陰惨な事件にもかかわらず、どうにも憎めない
敵役が揃っていたり(どこかで見た顔があちこちに…)、どこか平和な空気が漂っている
ところが、たまに観たくなる理由の一つなんだろうと思います。

それに、意図はしなかったでしょうが、当時の風俗が如実に写り込んでいるのも、今観る
と楽しいです。薬師丸嬢のボブ+ハマトラ風の着こなし、BoatHouseが大人気だった時代の
トレーナー+スリムのジーンズの男の子、松田優作のややルーズなフィットのスーツ、
Wカセットを搭載したミニコンポ、可愛いデザインの電車のキップ券売機、タクシーの定番
と言えばクラウンかセドリック…もう何もかもが懐かしいです。

角川映画の枠組みで語られますが、制作スタッフの多くはTV版「探偵物語」にもクレジット
され、後に「それから」でも松田氏と共に仕事をされた方々が固めていて、むしろ東映の匂い
がプンプンします。
また、軽妙洒脱で優雅な音楽は故・加藤和彦、主題歌は松本隆+大瀧詠一となんとも贅沢に
作られていて、単なる「薬師丸嬢(の取り巻き)による薬師丸嬢のための映画」に終わって
いません。

松田優作によるアクションも殺気立つ表情もありませんが、決して笑わずにどこか悲哀を
漂わせるところなど、ちょっとハードボイルドな気分を味わえるし、有名なラストシーンに
見られるような、ちょっとお伽話風の甘さも楽しむのも悪くありません。その「ちょっと」な
塩梅が心地よくて、5年に一度くらいはどうしても観たくなる映画です。

…とまぁ色々書きましたが、個人的なツボはタイトルに記したとおり、財津一郎の笑える
悪役ぶりです。(文中敬称略)
結構イイ味の80年代邦画 ★★★★★
1980年代の作品を見ると、観ちゃいられない気分になる時がある。ファッションにしても
台詞にしても古臭い感じがして、いっそ古典ならまだしも近い過去に反って嫌悪してしまう。
ポストモダンというものが、ちっとも「現代の次の時代」に感じられないのと一緒である。

ところが、この「探偵物語」に限っては、ギリギリのところで結構イイ味を出しているのだ。
いつもと違う松田優作もいい。「ブラックレイン」「野獣死すべし」といった狂気迫る演技や
「それから」のように心まで描ける役者だが、この作品では計算して肩の力を抜いている。

薬師丸ひろ子も上手い。チークダンスを踊る時のなんともいえないピュアな恍惚とした表情。
最後にひとりで松田優作のアパートに訪れた時の台詞回し。単なるアイドルでない将来性を
感じさせる。そしてラストは・・満場一致で日本映画史上BESTキスシーンにランクインだ。