古典作品の詩は熱い。
★★★★☆
ぼくの学習ノートに/ぼくの机や木々に/砂に 雪に
ぼくはきみの名を書く
読みおえた全てのページに/空白の全てのページに/ 石に 血に 紙に 灰に
ぼくはきみの名を書く
金塗りの肖像に/戦士たちの武器に/王たちの冠に
ぼくはきみの名を書く
ジャングルに 砂漠に/鳥や獣の巣に エニシダに/ぼくの幼い日のこだまに
ぼくはきみの名を書く
・・・中略・・・
驚きの顔が映る窓硝子に/沈黙のはるか向こうに/待ち受ける女たちの唇に
ぼくはきみの名を書く
破壊されたぼくの隠れ家に/崩れおちたぼくの燈台に/ぼくの倦怠の壁に
ぼくはきみの名を書く
欲望のない不在に/はだかの孤独に/死の階段に
ぼくはきみの名を書く
回復した健康に/消え失せた危険に/思い出のない希望に
ぼくはきみの名を書く
そして ただひとつの言葉の力で
ぼくはまたぼくの人生を生き始める
ぼくは生まれた きみを知るために
君の名を呼ぶために
リベルテ(自由 と)。