70年代には未来があった。
★★★★☆
舞台は1977年北海道の旭川市。主人公は、軽音楽部でピアノをやっている高校生の森省吾。
中学の2年先輩のユーミさんに誘われて狭くて小さな喫茶「ぶろっく」に通うようになった。
そこは何故だか年上の女性ばかりが集う場所で卒業までの2年間そこで知り合った人々との交流で、「大人になるってこと」を学ぶ。
旭川市生まれの著者が、仲間・家族といった人との繋がりの中から心の傷を癒したり、希望を見出そうとする人々を
包み込むような優しい感性で描きった青春小説です 。
喫茶店の由来が徐々に明らかになる謎解きの楽しみもあり、ホロッとさせられるシーンもあって読み終わって心が温かくなる物語です。