予想を裏切る終わり方です。それじゃあどんな終わり方があったのかというとそれもよくわからないけど、あっけなさ過ぎです。「そんな簡単に死んでいいの？」って感じです。でもこのシリーズを読んできたものとしては絶対はずせませんね。

斎姫異聞から続いた長いシリーズの最終巻ということで、期待と不安を感じながら読んだのですが、あのラストというか、義明はちょっと無責任だと思います。あまり書くとネタバレになりますので書きませんが、あの状態の宮にこれからどうしろというのかと言いたくなりました。
できれば、宮乃崎先生にはその後の話を書いて疑問を解いて欲しいです。どんな形でもいいので。

「斎姫異聞」から、このシリーズは楽しませていただきました。この作品のおかげで、今まで、あまり馴染みのなかった平安時代や京都にも親近感がもてるようになりました。

義明や宮も、親しい友人のような気がしていました。
それだけに、最後、どのような形に終わるのか、一抹の不安を抱えながらも、楽しみにしていました。結果は……。私にはちょっと辛い結末でした。もうちょっと、甘くしてやってもいいのではないかと、思ってしまいました。

これが最終回とのことですが、今後のことが気になってしまいます。できたら、「外伝」でもいいので、その後のことを書いていただけたらと思います。そして、愛読者を安心させてもらえたら、うれしいのですが…。

とはいえ、平安時代のすばらしいお話をたくさん書いてくださって、作者には大変、感謝しています。