このアルバムはPocoがもっとも素晴らしく輝いていた時期-ABCレコードに移った後の
1975年〜1982年のスタジオ・アルバムから選曲編集されています。

Pocoは1970年代初期にカントリーロックという独自のスタイルを築いたバンドです。
中心人物はリッチー・フューレイ、最初のスタジオ・アルバムにはイーグルス結成時の
オリジナル・メンバー、ランディ・マイズナー(bass/Vocal)も加わっていました。
ランディーがイーグルスへ去った後任として後に　またランディー脱退後イーグルスに
加わるティモシー・B・シュミットが加入しました。その後リッチー・フューレイは
サウザー・ヒルマン・フューレイバンドへ去り、ラスティー・ヤング、ポール・コットン
中心にPocoでしか作れない素晴らしい音楽を送り出し続けました。

　アルバム　ヘッド・オーバー・ヒールズ(1975)、ローズ・オブ・シマロン(1976）、
インディアン・サマー(1977)、レジェンド(1978)、アンダー・ザ・ガン(1980）、
ブルー・アンド・グレイ（1981)、カウボーイズ＆イングリッシュ・マン(1982)の７枚です。
ここに集まった２１曲はPocoのこの時期のシングル9曲中8曲を網羅するうえ、今はCDで
入手困難なヘッド・オーバー・ヒールズから4曲と多めに入り　リリース順に並んでいて
ゴキゲンです。アルバム中の代表曲も収録され、ウェスト・コースト・ロックの好きな人、
AOR好きの人、初めてPocoを聞く人にはとてもお勧めです。
　これが気に入ったらレジェンドやライブ他のアルバムも素晴らしいので聴いてみたく
思われるかも。（コアなファンにはお気に入りのあれやこれがもれてる、みたいなコンピ版に
付き物の不満も･･･）

　ブックレットにはPocoの成り立ち、アルバムと曲・メンバー変遷の紹介があり、裏には
ステージの写真があります。ティモシーがポールとラスティの間にいるので1975-1977年
頃。特に後の方になればなるほど洗練され極上のアダルト・コンテンポラリー寄り、
ポップでソフトなロックが聴こえます。

個人的にはこの時期のPocoがバンドの一体感がノリとして感じられ一番好きです。
デジタル・リマスターで後半はコンプがきつめになっているのが残念･･･
今のはやりなので　それはそれとして楽しめる1枚と思いました。