ドラマー・高橋ユキヒロのフィジカルなプレイを満喫
★★★★★
坂本氏が、前年(1978年)の南佳孝氏のアルバム「South of the Border」でブラジル音楽に
接近したのに続き、レゲエをベースに制作した企画アルバムが本作です。
既に多くの方が明るい語り口でレビューされていますので重複は避け、別の切り口で…。
坂本氏はプレイヤーとしてよりも作・編曲・プロデュース・歌唱に注力しており、その結果
として、小原礼・高橋ユキヒロ両氏(ミカバンド!)を中心とする、ちょっとソウルフルな
リズムセクションが楽しめる作品になっていると思います。特に、ユキヒロ氏のシンプルな
セットから炸裂する、センスの良いフィルインのカッコよさといったら…。
同氏の名演など、とても一つに絞り切れませんが、ミカバンド後期からサディスティックス〜
YMO結成あたりまでのフィジカル期(ご本人は嫌悪されていますが)のベストプレイを本作
としても、大方のファンには同意を得られるのではないでしょうか。
もちろん、リズムの良さが生きるのも坂本氏の曲の良さ(カバー、細野氏の提供曲なども
数曲ありますが)とディレクションがあればこそ、これは言うまでもありません。
それにしても、これが「千のナイフ」の1年後、「B-2 UNIT」の1年前の作品とは…。
当時の音楽界は時間の流れが濃密だったことを、今さらながら思い知らされます。
レゲエを使ってロックとフュージョンを融合
★★★★☆
フュージョンって呼ぶ人が多いけれど、同じ頃にやっていたKYLYNとはちがって、ベースはレゲエです。当時、レゲエを知っている日本人はほとんどいなかったはず。ただ、教授が企画しているだけに、レゲエのコピーには終わっていなくて、ちゃんと消化した上で、フュージョンやロックと組み合わせてる。実は、聴いたのはごく最近なんだけれど、若かった頃の教授がいろんなことに首をつっこんで、次々に身にしていったことに感心する。超前衛的なことをやるかと思えば、こんなポップなアルバムもつくってしまう。すごいよなぁ。
クロスオーバー仕立ての極上ポップス
★★★★★
坂本龍一のメロディセンスが炸裂し、バックを固める名うてのミュージシャン達が極上のグルーヴでそれを体現する、とてもクオリティの高い作品です。お世辞にも上手いと言えるボーカルではありませんが、頭から離れなくなるメロディーが多いです。ちなみにファンの間でも「サマー・ナーバス」と言われてることが多いですが、正式には「サマー・ナーヴス」です。別に神経質ってわけじゃないんですよ〜。
リマスター/リマスタリング→購入する価値あり
★★★★★
手持ちのCSCL 1307(初CD化された際のCD選書シリーズの盤)と比較しましたが、音質は向上しています。買って損なし。
手放せない1枚
★★★★★
分類するならばフュージョンでしょうが
そこは教授の味付けですからただのフュージョンではありません。
POPかつメロディアス。
懐かしい人、今の教授ファンからすれば目新しいと思うひと。
損はさせません、是非お聞きになって。
ちなみに’sleep on my baby'が一番すきです。
これを聞かないと寝られないという頃もありましたね。
アッコちゃんのアルバムにも他のバージョンが入っていますが
私的にはこの中に入ってるのが最高です。