Nestico=Basieっていう呪縛から解放してあげましょう。
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ビッグバンドジャズアレンジメントの人気者にして大御所のサミー.ネスティコ。なんと言ってもこの人はベイシーバンドへのアレンジ提供が圧倒的に素晴らしいので、ネスティコ=ベイシー、というイメージが圧倒的です。でもベイシーの前にはAirmen of Notesにも長く在籍してたし、ベイシー一色で捉えるのは彼に取って良いことなのかどうか。
本作はドイツのSWRビッグバンドとの3枚目のアルバムです。これを聴くと、ベイシーが取り上げたレパートリーだからといってギターはフレディ.グリーンに倣うことなんかないし、ベイシーだったら絶対取り上げないであろう曲も沢山入っています。ネスティコのモダンビッグバンドアレンジャーとしての多彩な側面がよく見える作品です。とてm参考になるので、社会人や学生さんのようなアマチュアビッグバンドの方にも是非聴いて欲しいと思います。ちなみに過去のサミーとSWRのアルバムではベイシーに特化したものもあります。SWRのアレンジャーを招聘して作ってるアルバムのシリーズは秀逸で、これを全部揃えたらモダンビッグバンドの重要なものは全てカバーできるといっても過言ではありません。そしてこのシリーズで3枚も作れるのはやっぱりネスティコだけなのです。まさに大御所と言った所でしょう。