身近に使用されている家電製品、生活雑貨、食品の仕組みがよく解説されている。特に、取り上げられた題材が身近なものであるため、生活の知恵として役立つほか、ちょっとした話のネタとしても魅力な話題が多い点は評価できる。「花火の色のしくみ」「アイスクリームの作り方」等は、自称雑学王にとっても、酒の席での話のネタに乏しい理系研究者にとっても必読だ。狂牛病やマイナスイオンといった最近の話題もしっかり収録されている。
難点を言えば、とにかく誤植と思われる誤った記述が多い。おそらく著者の執筆段階ではこれらの誤記はありえないのだが、この手の本における部分的な誤記誤植は、全内容を疑うきっかけとなるため許されるものではない。個人的には、この辺りの誤記誤植もカバーして理解できるレベルの方が購読されることをお勧めする。