重苦しいほどの礼拝堂でのパイプオルガンの響き。その中で、聖なる刻の始まりを告げる。男性の語り・・・「漆黒の闇に浮かぶこの大聖堂 薔薇に導かれた記憶の空間に響き渡る雷鳴」
その祈りと煌めく一瞬の再会と舞踏の中で、劇の感動は一気にピークに登り詰めます。
そして最後、チェンバロの音色と重なり合う教会の鐘の音が次第に遠ざかり、終劇を迎えます。
ほんの50分間のことですが、まるで、数時間にわたるオペラを見終えたような満足感がありました。