モダン・ブラックメタルの最高峰
★★★★★
一般的な意味での「完成度」とブラックメタルとしての出来の良さを兼ね備えた作品は、そうお目にかかれるもんじゃありません。このアルバムはその数少ない例外。とにかくよく出来てます。曲の作り込み、ドスの効いたヴォーカル、巧みな演奏、重厚で奥行きのある音作り、どれを取ってもブラックメタルで主流を占めるチープ路線とは一線を画してます(チープ路線の良さはひとまず置いといて)。この、手抜きの一切ない、執念を感じさせるほどの作り込みは凄いの一言。「帝王」と呼びたくなるような威厳を生み出してます。曲の雰囲気は邪悪重厚タイプといったところでしょうか。全3曲で長尺の曲が続きますが、ファスト・ミドル・スローパートを織り交ぜた鉄壁の曲作りで劇的に迎え撃つ!。同じリフの繰り返しじゃないぞ!多彩なリズムでアクセントを付けつつも、ブラストだって忘れねえ!そして、リフとヴォーカルの邪悪さがこのバンドをブラックメタルたらしめる!邪悪、邪悪、邪悪!邪悪万歳!(壊)