セカンドアルバムですが、４人メンバー時代最後のアルバムとなってしまいました。
エスコルタの歴史を語る珠玉の１枚です。

　メナード・ジュピエルのCM曲「月夜の夢」に魅了され、メンバーの名前もよく知らぬまま手にしたデビュー・アルバム。事情により1人の脱退が発表され、当 2nd.は、オリジナル4人による最後の音源になってしまいました。

　適度に高尚、適度にポップな作風は、デビュー作と良い意味で同一。「ゴスペラーズと被ってる」という声もありますが、いえいえ。マリオの必殺の高音は他のシンガーには真似できません。

　親しみを込めて「毬夫」(*1) と呼ぶ人も居るそうですが、彼の声が入ってきた瞬間、空気が変わるのが分かると思います。つぶらなお目々で（＾＾；）可愛い外見からは想像も付かない、高貴な高音で魅せてくれます。クラシック・オペラ界のプリンス：田代万里生の高音に、是非とも触れて欲しいと思います。

　日本を代表する作詞家：阿久悠の遺稿と云われるシングル曲を筆頭に、充実した楽曲を収める秀作です。

　*1) 金田一少年の敵役・都津根毬夫＝高遠遥一。