イギリスの暗黒時代である1980年代から卒業できないままでいる、不精な口ひげを青々と伸ばした頭の悪い野郎どものバンド、それがアイアン・メイデンだ――ついこんな風に書いてしまいそうになる。彼らはアホ丸出しで時代錯誤的だった。まさに映画『スパイナル・タップ』を地で行く騒音バンドぶり。おまけに、彼らには成長というものがまるで見られなかった。
だが、アイアン・メイデンは今もマジでロックしている。以前と同じように暴れ回っている。そのうえ、この『Powerslave』は、その度を越した仰々しさと悲壮美ゆえに、まさしく彼らの最高傑作と断言できるアルバムとなっているのだ。まるでこん棒で殴られたかのような強烈さがたまらない。異常な速さ、凶暴なリフ、果てしない反復、壮大で身の毛もよだつ歌詞。
「ずらりと並んだ死体袋、そして真っぷたつにされた子どもたちを包む小さなボロ切れ / 生き残った連中は脳がドロドロ、お前を襲いに向かってくる」(The body bags and little rags of children torn in two / And the jellied brains of those who remain, to put the finger right on you)――実に魅力的だ。とてつもなくバカバカしいが、素敵に光り輝いてもいる。(Taylor Parkes, Amazon.co.uk)
アルバムで聴く意味がある
★★★★★
IRON MAIDENはライヴバンドである。
ライヴに行く前の、楽曲の予習の様にアルバムを聞いていた。
アルバムとしての作りこみは今作以後「7th〜」まで、どんどん(良い意味で)エスカレートして行ったが
でも今作は、別格と言わざるを得ない。
ライヴの勢いと、作品としての流れ
全てを併せ持ち、化学反応を起こした作品。
特に至玉の名作「Aces High」から、「2 Minutes to〜」までの流れは圧巻。
1984年当時はアナログ盤だったので
A面開幕〜A面ラスト(山場の前のちょっと沈静)→B面トップで山場〜B面ラストでクライマックス
という流れで構成される作品が多かったのですが
CDでまとめて流してみても、その構成が生きてますね。
非常にメリハリが利いていて、「アルバムで聴く意味がある」作品。
これを期に、アナログで持っている作品をCDで集めなおそうと思いました。
(脳内再生出来る位聴いてたから、要らないとおもっていたのだけど…)
尋常じゃない
★★★★★
素晴らしすぎて泣きそうになったのは久しぶりです。
頭のネジがどこかぶっ飛んでるるんじゃないか、ってくらい素晴らしいです。
是非とも、聴いてみてください。
頭から飛ばしてくるアルバム
★★★★★
メイデンの五枚目となるアルバム。一曲目はメタラーなら聴いておくべき名曲です。ほかの曲も素晴らしいのですが、一曲目が突出してインパクトが強いため、後の曲が人によっては退屈になるかもしれません。それでもアルバムのクオリティーは非常に高い名盤です。
星10個でも足りない!
★★★★★
5thアルバムにして初期の集大成的作品。
彼等の楽曲の中でも一際人気の高い疾走曲『Aces High』で始まる本作は、一部の隙も無い、まさに完璧な一枚!
ひたすら痛快なリフで押す『2minutes to Midnight』も最高のロック・アンセム。
スティーブ・ハリスのベースを核にしたスピード感抜群の楽曲、凡百のバンドには出せない絶妙なグルーヴ……
メタルの最高作品でありながら、メタラー以外の統べてのロック・ファンを満足させるに違いない傑作なので、必聴!!!!
Aces High
★★★★★
先日08年2月の来日公演を体感して再確認したが、やはり「Aces High」は最強のHMナンバーである。
メイデンのLiveに行くと「自分が何故HR/HMが好きなのか?」がわかる思う。
20年以上前にやっていたことが今のメロスピやメロパワバンドに多大な影響を与えてるのに、僕も含め、特に表面的な流行りに流され安い日本人の10代20代のメタルプレイヤーからの尊敬は、まだまだ全然足りないと思う。
技術的にも正統派はゴマカシが効かない。真のメタルをアイアンメイデンは未だに全盛期を持続させて見せつけてくれている。
色々な意味で今でこそ同年代に聴いてほしいアルバムだと思う。