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坂口安吾と中上健次 (講談社文芸文庫)

価格: ¥1,470
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
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文字通り底の浅い議論 ★★☆☆☆
安吾論冒頭で、「比喩にまみれて底の見えない議論にはもううんざりだ」と宣言しているが、言語が本質的に比喩でしかない以上、比喩=言語に頼らず議論ができると、いい歳して妄言している柄谷の手になる本書は、その出発点からして所詮、文字通り底の浅い議論、十分な説得力をもちえない、独断的な放言集に終わるしかなかった。随所に散見される、論理を尽くさぬ柄谷の直感的な物言いぶりには呆れ果てるばかりである。これでは柄谷行人ではなく莫迦谷意固地ではないのか。
歴史/批評の奪還 ★★★★★
今日のグローバル資本主義の下で村上春樹の作品やハリーポッター
が商品として流通して無国籍化しています。
 しかし、文学とは本来グローバルな空間の上で歴史的なつながり
がどう今現前してきているのかを「証言」することです。それによって
中心の価値を絶えず揺さぶる「批評」を行なってきました。たとえば
安吾(文学のふるさと)や中上(路地)の作品が日本文学にもたらした
のは、この歴史/批評の奪還であると言えます。
 この意味で著者が「文学」をやめたつもりはないという言葉は、
文学への激しい批判に他なりません。本書にはまさに自己に対しても
永遠に啓蒙主義者であり続けようとする氏の原点が息づいています。