組曲とはいっても、いわゆるクラシック音楽における、狭義の組曲ではなく、一つのテーマに即した曲集という意味での、広義の組曲にあたります。Jazzy なセッションから、フュージョン的な、アコースティックと電子の融合した曲、さらにピアノ・ソロ、ヴォーカルと、組曲を構成する曲は、どれも多彩。けれども、根源にあるのは、すべて「世界遺産」という荘厳な世界観で、あくまでもイメージ・アルバムではあるものの、毎週、番組内で取り上げられる曲の数々を彷彿とさせます。
クラシックアルバムではないので、狭義の組曲を期待するような方には、あまりお勧めしません。また、イメージ・アルバムなので、番組で取り上げられているさまざまな曲を収録したコンピレーション盤でもありません。「The Song of Life」もアレンジ版です。
しかし、これらの点をよく理解していれば、前述のように「世界遺産」の雄大な世界観を見事に体現した秀作です。当然、ソニーが全面的に参加しているので、音の良さは、ピカイチ。お勧めできる作品です。