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ラインの虜囚 (ミステリーランド)

価格: ¥2,100
カテゴリ: 単行本
ブランド: 講談社
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辛口の書評をば ★★★☆☆
「史実と丹念に調べた時代背景に、毛色の変わったキャラクター(場合によっては実在の人物)を織り交ぜる」という書き方は、実は"バルト海の復讐""キング・コング"と同一である。著者がかつて描いていたSFというものからは遠ざかっている。
 歴史も過去の人物も、著者が自ら作り上げた物ではない。いうなれば、他人が造った資産に田中芳樹というブランドを乗っけただけだ。
レーベルのニーズを100%満たした作品 ★★★★★
きちんと子供に向けて発せられた良質なエンターテイメント。作者ならではのこだわりや文章の持ち味が生かされている。装幀も実に贅沢。本の形で長く手元に置きたい作品。
古いけど面白かった小説を読み返したような感じ ★★★★☆
最初に中を開けたとき、「この文字の少なさはなんなんだ?」とショックを受けたほど子供向けの本でした。私は本を読むペースが早いので長く楽しめる小説の条件として文量が多いことをあげています。そのためこのレベルは明らかに落第点でした。

しかし中身を読むと結構面白かった。ネタばれになりそうなので詳しくは書かないが、後日有名となる人物が4人で死んだはずのナポレオンが生きているといううわさを確かめるという単純な内容なのにもかかわらず人物一人ひとりに味があるし、テンポもよいのでストレスもなく満足できた。なんとなく小学生や中学生の頃に読んだ童話や海外ミステリーのような雰囲気があって懐かしかった。

対象がおそらく大人より小中校生と思われるので、読む人によっては物足りないような感じ。買う前に中を見て(カバーがかたくて出しにくいが出して確認することをおすすめ)選んだほうが良いと思う。好きな作家なのでとりあえず購入してしまったが、それなりの満足感をあじわえただけよかった感じです。