プログレ
★★★★☆
初期のタンジェリンドリームやアモン・デュール、初期のアシュ・ラ・テンペル等のジャーマンプログレ好きには、すんなり受け入れられると思う。逆に60年前後のモダンジャズこそジャズの王道だと信じて疑わないお利口さんなジャズファンには単なるノイズにしか聴こえないだろう。ジャズをお洒落な音楽だと思ってるナイーブな方は、同じコルトレーンの「バラード」さえ聴いてれば良いと思います。
プログレ、ポストパンク等の音楽が好きな方、音楽聴いてトリップしたい方にはお勧めです。
この作品が気に入ったらアルバート・アイラーのCDも気に入ると思います。
コルトレーンの昇天への道標
★★★☆☆
ジョン・コルトレーンは求道者であり、ダダイストであった。相矛盾するこの位置づけはおそらく夭逝したコルトレーンの宿命であったに違いない。30歳手前ぐらいからようやく陽の目を見た見たコルトレーンには41歳の突然の死はあまりに早すぎた。しかしその短い時間の中で彼は急速な進化を遂げ、十数年はかかりそうな実験をわずか数年で成し遂げたのだ。アセンションはそうした彼の昇天への道標であり、実験精神をフルに発揮して見せた問題作であった。その評価は決して芳しいものでなく、コルトレーンの晩年をわかりにくくした一因ともいえる。また、このユニットはオーネット・コールマンのフリー・ジャズの向こうを張ったものであることは明らかで、前衛の先頭ランナーでありたいというプライドがこんな無理をさせたという見方もできるかもしれない。僕自身はこのアルバムの存在を高校時代から知りながら、何故か聞く気がしないまま30年以上も凍結してしまっていた。それは楽しみに取っておくというよりは、ここまで行くとおしまいという前衛のなれの果ての淵をのぞくことをためらったというべきか。しかし、ついに聴いたアセンションは予想よりも聴きやすいまっとうな音楽に思えた。それは時間というフィルターのなせる業か、僕自身の感性の鈍化なのかわからない。唯一の救いは、この後も確かに突き進んでいったコルトレーンが、ここで終わらずにエキスプレッションなど、次の新しい世界の糸口をわずかでも見せてくれたことだ。偉大な精神に合掌。
苦痛を強いられるアルバム
★☆☆☆☆
John Coltraneのフリー・ジャズ・アルバム
集団即興なんぞで良い音楽など出来ないことを証明しているアルバムです。
2曲しかありませんが曲が長いので、ヘンテコリンな音楽が、まだまだ終わらないという感覚が続
き相当苦痛です。John Coltraneのアルバムを一通り聴いて聴く物が無くなったら、話のネタに聴
いてみてもよいといった感じです。聴くことに集中すると苦痛が倍増されるので、何かしながら流
すといいでしょう。
佐藤雄司さんの受け売り
★★★☆☆
コルトレーンはジャズのダダイズムそのものである。
破壊するだけ破壊しつくして終いに宗教に走り、結論を出さぬまま死んでしまった究極の無責任男である。
フリージャズにジャズのアイデンティティと可能性を求めるのはそもそも無謀な行為だった。残ったのは破壊と混乱だけだったからな。
されど現代音楽の手法を用いたフリージャズが非難されず、ロックのイディオムを用いたマイルスやW.リポートの酷評された事
カラヤンを酷評する癖に巨匠と奉るクラシックファンと同様のスノビズムの充満がいやらしいのが現代のジャズだ。
コルトレーンがこのアルバムを出した40年以上前から問題は何ら解決しとらん!
これをジャズファンはどう思っとるのか。