中西輝政氏の解説がすごい
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当初、田母神氏の論文を読んだ時は一部分、特に陰ボウ史観といわれる部分に疑問を
感じました。陰ボウは結局のところ永久に分からないので、歴史で述べるには不適切では
ないかと思っていたからです。
しかし、中西氏の「田母神論文の歴史的意義」による詳細な解説を読んで驚きました。
(1)張作霖爆殺事件(1928年)は日本軍がやったとは断定できない。
(2)日中戦争はコミンテルンに動かされた蒋介石よって日本が引きずり込まれた。
(3)日米戦争は日本を追いつめて回線を誘う「ルーズベルトの罠」にはまった。
この3点について、各国から特にソ連崩壊後でてきた新資料(一次資料)等で
中西氏は説としては、かなり正しいとされています。詳細は本文でご確認願いたいのですが、
今回の中西氏の論文によるフォローは保守正統派の学者として極めて優れたものと思います。
また、田母神氏も最新の資料まで研究されていたのだと、いたく感心いたしました。
開いた口が開いたまま。
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本当にこの国はどうなっているのか、良い国だと言えば批判され、悪い国だと言えば賞賛され、日ごろは言論の自由と言っているマスコミや政治家は自分たちに都合の悪い言論は非自由なんですか?私は、あの論文をコピーして親戚縁者に配っています。
多くの日本人に読んでもらいたい問題提起の書
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私はこの度の田母神空幕長の更迭劇に重大な関心があり、
氏の論文も読み、今回この『WiLL』を購読するに至った。
氏の証人喚問がなぜNHKでもテレビ放映されないのか義憤を
感じてもいる。これは民主主義国家の手続きではない。
広く国民に知らしめて、その上で各人が判断すれば良い事
だからだ。まさに本書は、そんな田母神氏に発言の機会を
与える大きな役割を果たしたと言えるだろう。
田母神氏の真意や最新の歴史研究の動向を知り、我が国に
蔓延る誤った歴史認識、およびそこから生まれる誤った
国家観からの脱却を促すために、本書は多くの日本人に
広く読まれるべきであると思っている。
以下に目次を示す。
田母神前空幕長独占手記(50枚)
田母神論文の歴史的意義 中西輝政
「村山談話」は「外務省談話」だ 渡部昇一
「村山談話」こそ更迭せよ! 西村眞悟
「虚構の国防」で国が滅びる 荒木和博
何に怯えて「正論」を封じたか 西尾幹二
問題の田母神論文も全文一挙掲載〜「日本は侵略国家であったのか」
他にも様々な記事があるが、これだけで100頁を占める
大特集である。量にして、本雑誌の半分を占める。
非常に読み応えがあり、特に京都大学・中西教授による
田母神氏の論文の補足説明と注釈は必見である。
多くの日本人が知らされていない、そして
なぜか学校では教えてくれない「本当の歴史」
とはどんなものだったのか?
本書により、「歴史の真実」を垣間見ることが出来るだろう。
田母神論文を検証する
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大きな話題となった田母神論文を多面的に徹底検証、冒頭に田母神前空幕長の独占手記もあり、今回の問題に興味のある人には強くお薦めである。
手記には自衛隊が有している矛盾などに対する不満の声を隊を代表して述べているような迫力、説得力があった気がする。
憲法問題でもある言論の自由の問題も関係するのでこの問題は国をあげて冷静に議論されるべきである。
左翼メディアの言論弾圧と、未だにそれに怯える政治家が露呈した
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私は麻生内閣に期待していた。麻生氏の著書を読むとやや不安な面もあったが、それでも期待していた。ただ、田母神空幕長の電撃更迭、その後の扱い(退職金を返上せよ!)、「自衛官の史観・思想教育の見直し」提言などに幻滅した。日頃、中国人&韓国人留学生に、「中国(韓国)では、言論の自由、学問の自由がないから、まともな歴史観を知りえない」と言っているが、恥ずかしいことに、今もって日本もその状態であったことがハッキリした。
田母神氏:「これでは北朝鮮と同じだ」
ただ、出版業界だけは、こうした良識が生きているということがせめてもの救いか。
身近に東大や早大の国家公務員志望者がいるので、「田母神論文をどう思うか?」と訊くと、「あれはやっぱり問題じゃないですかね」と早くも官僚答弁をするので、「読んだのか?どこが問題だ?」と訊くと、読んでないとのこと。
私は、どう思いますか?の問いに、あの論文にやや言葉足らずな点があるので、「95%は正しい」と答えている。
さて、あの論文は空幕長という立場上、やや遠慮した国防観であったのだが、本誌に掲載された一民間人となった田母神氏の独占手記は遠慮なく国防観を述べている。私はこのような歴史観&国防観を持った人が空自のトップであったことに安心した。
そして、中西輝政氏の論文である。読む前は単に田母神論文の擁護に徹するものかと思っていたが、私が知らなかった新資料などの引用が盛りだくさんで、これを読んだだけでも本誌を買った価値があった(張作霖爆殺事件の関するイギリス情報部の資料など)。他のレビューで再三訴えていることですが、中西氏には20世紀の戦乱における共産主義者の暗躍をまとめた歴史書をぜひ執筆して欲しいと願っている。