最近の「すべてシリーズ」で見られる、「劣化したメカ解説」は引きずったままだ。
まず、メカ解説担当者は、「自分はボディ剛性の説明でティッシュ箱を用いる事が多い」との内容の記述があるが、少なくとも「すべてシリーズ」ではその記述を見た事がない。（素直に日産のエンジニアから聞いたと言えば良いのに。）

また、「筆者も驚くボディ剛性」のような、「自分が驚く事は凄い事だ」と取れる文章は、筆者の自惚れでしかない。読者には非常に不快な表現で、日産のエンジニアには失礼だ。

やっと「図を参照して頂きたい」との記述が出てきて、文章と図をリンクさせる気になったようだが、まだまだ不十分だ。クーペが先に発売され、記述する内容が限られているとはいえ、星島浩さんの文字と図がぎっちり埋まったメカ解説には程遠い内容と評価せざるを得ない。

三栄書房のこのシリーズは車購入に役立てています。開発に当たっての苦労話等カタログには載っていない
事が載っているので、車選びの参考になる。カタログだけでは知りえない部分が分かるので非常に良いと思う。